「~させる」(使役)を使って話しましょう。/日本語ラーニングサポートLLC
日本語文法の学習をしましょう!
今回は、初級文法の一つ「使役(しえき)」の使い方をご紹介します。
皆さん、まずはこんな場面をイメージしましょう。
スポーツの先生と選手が話しています。
先生:今日はたくさん練習しますよ!まず、グラウンドを10周走ってください。
選手:はい。(グラウンド10周は大変だな…)
このように、先生が選手に「走ってください」と言って、選手が走ります。
選手は、いやだな…と思っていますが、走ります。
このことを「先生は選手を走らせます」と言うことができます。
先生は選手を走らせます。
「走らせます」は、「走る」という動詞の使役形(しえきけい)です。
今日は、使役の使い方と使役形の作り方を学習しましょう。
本日のメニュー
「使役」の使い方~しなさい!~
まずは例文を見てみましょう。
Sample1 コーチは選手を走らせます。
Sample2 先生は学生を立たせました。
Sample3 母は子供を外で遊ばせます。
このように「AはBを~させます」の形で、他の人に何かを命令したという意味になります。
例えば、
先生は学生を立たせました。
この文では、「立つ」のは学生です。
そして、「立つ」ように言ったり、指示したりしたのが先生です。
つまり、
先生 → 学生に「立ってください」
学生 → 立つ
という関係です。
このとき、学生は「立ちたくないな…」「いやだな…」と思っているかもしれません。
でも、先生が言ったので、立たなければなりません。
先生と学生では、先生の方が上の立場になりますね。
使役の文では、必ず
上の立場の人→下の立場の人 という関係になります。
★「を」と「に」を使う?
使役の文では、「~を」と「~に」の両方を使うことがあります。
もっと例文を見てみましょう。
Sample4 先生は学生に作文を書かせました。
Sample5 父は娘に野菜を食べさせました。
Sample6 部長は山田さんに資料をコピーさせました。
さっきのSample1と今のSample4を比べてみましょう。
Sample1 コーチは選手を走らせます。
Sample4 先生は学生に作文を書かせました。
上の文では、「選手を」になっているのに、下の文では、「学生に作文を」という形になっていますね。
そうです。下の文では、「に」と「を」という助詞を使っているんですね。
使役の文にはこの二つの形があります。
「AさんがBさんを~させる(使役)」
「AさんがBさんに~を~させる(使役)」
どちらも同じ使役の文ですが、どうして助詞が変わるのでしょうか。
答えは、動詞の種類です。
Sample1~3の文の動詞は、「走ります」「立ちます」「遊びます」と全て自動詞でした。
Sample4~6を見てみると、動詞は「書きます」「食べます」「コピーします」と他動詞がついていますね。
このように他動詞を使う場合には、「AさんがBさんに~を~させる」という形になりますので注意してくださいね。
「使役」の作り方
では、「~させます」はどうやって作るのでしょうか。
動詞のグループによって作り方が少し違います。
★グループ1
「~ます」の前の音を「あ段」にして、「せます」をつけます。
かきます → かかせます ki→ka
よみます → よませます
はなします → はなさせます
まちます → またせます
あそびます → あそばせます
のみます → のませます
例えば、
先生は学生に作文を書かせます。
母は子どもに薬を飲ませます。
このように作ります。
★グループ2
「~ます」を取って、「させます」をつけます。
たべます → たべさせます
みます → みさせます
おきます → おきさせます
ねます → ねさせます
しらべます→ しらべさせます
例えば、
母は子どもに野菜を食べさせます。
社長は部下にデータを調べさせます。
★グループ3
「します」と「来ます」は特別な形になります。
します → させます
きます → こさせます
例えば、
先生は学生に勉強させます。
先生は学生を教室に来させます。
「使役」の他の使い方
「使役」には、ふたつの使い方があります。
★指示・命令をする
誰かに「~してください」と言って、何かをさせるときに使います。
これはさっき勉強した使い方ですね。
Sample1 先生は学生に宿題をさせました。
Sample2 コーチは選手を走らせました。
Sample3 私は、息子を買い物に行かせました。
このように、上の立場の人が下の立場の人に何かを命令するときによく使います。
★許可する
「~してもいい」と言って、相手に何かをすることを許可するときにも「使役」を使うことができます。
Sample1 母は子どもを遊ばせました。
Sample2 テストが終わったので、先生は学生を帰らせました。
Sample3 私は、子どもに好きな人と結婚させます。
例えば、
母は子どもを遊ばせました。
これは、母が子どもに「遊んでもいいよ」と言って、子どもが遊んだという意味です。
この場合は、「無理に何かをさせる」という意味ではありません。
「~してもいい」と許可する意味でも使えるんですね。
「使役」には、
・誰かに何かを指示する
・誰かが何かをすることを許可する
という使い方があります。
練習問題に挑戦しよう!~「使役」を使ってみよう~
問題1 ( )にことばを入れて文を完成させましょう。
答えの例はこのブログの一番下に書きます。
例)
先生は学生に宿題を( )。
→ 先生は学生に宿題をさせます。
① 母は子どもに野菜を( )。
② コーチは選手を( )。
③ 先生は学生に発表を( )。
④ 私は息子を一人で旅行に( )。
問題2 「使役」を使って文を作りましょう。
① 先生 → 学生 → 本を読む
先生は( )。
② 母 → 子ども → 早く寝る
母は( )。
③ 部長 → 部下 → 出張する
部長は( )。
④ 店長 → 店員 → 店を掃除する
店長は( )。
まとめ
いかがでしたか。
本日は、初級文法「使役」についてご紹介しました。
「使役」は、誰かに何かを指示に使います。
「~させます」という形を使って、
「先生は学生に宿題をさせます」
「コーチは選手を走らせます」
のように言うことができます。
また、「~してください」と指示するときだけではなく、
「母は子どもを遊ばせました」
のように、「~してもいい」と許可するときにも使うことができます。
「~させます」は、日常会話でもよく使う文法です。
皆さんも、ぜひ使ってみてください!
回答例
問題1
① 母は子どもに野菜を食べさせます。
② コーチは選手を走らせます。
③ 先生は学生に発表をさせます。
④ 私は息子を一人で旅行に行かせます。
問題2
①
先生は学生に本を読ませます。
②
母は子どもを早く寝させます。
③
部長は部下を出張させます。
④
店長は店員に店を掃除させます。