ほしい、たいを使って自分の願望を表そう!/日本語ラーニングサポートLLC

2025/02/05 ブログ

「ほしい」、「~たい」を使って願望を表してみましょう!

 

こんな場面を想像してください。

皆さんは、今月たくさんお金を使いました。

もうお金がありません。

こんな時、何と言いますか?

 

「あーあ、お金が     !」

 

考えてみましょう。

 

このように言うことができます。

「あーあ、お金がほしい!」

 

・Nがほしい

「ほしい」は、自分に必要なもの、願望を表します。

例文を見てみましょう。

 

Sample1 車がほしいです。

Sample2 忙しいですから、休みがほしいです。

Sample3 喉が渇きましたから、水がほしいです。

Sample4 子育てが大変ですから、自分の趣味のための時間がほしいです。

 

 

注意すべきことは、ほしい=wantと考えないことです。

英語のwantとは同じような意味になりますが、使い方が全然違います。

「ほしい」は、名詞の後ろに使います。

〇 水がほしいです。

✖ 水が飲みほしいです。

 

(※動詞の後ろに来る「~てほしい」という文法もありますが、中級の内容ですので今回は学習しません)

 

このように、「~がほしい」という形で、その物(名詞)が必要だ、あったらいいなという願望を表しています。

また、上のSampleを見てみると「誰が」という主語が入っていませんね。

上のSampleの主語は全て「わたし」です。

どうして、日本人は主語がなくても、「わたし」だと分かるのでしょうか。

それは、「ほしい」という文法のルールにあります。

「ほしい」という文法は、基本的に主語が「わたし」になります。

 

〇 私は、水がほしいです。

✖ 田中さんは、水がほしいです。

 

このように、この文法は、第三者には使えないので気をつけましょう。

「田中さんは、水がほしいです。」という文を言うと、日本人は「え?どうしてあなたは田中さんじゃないのに、田中さんの心の中の願望がわかるの?」と思ってしまいます。

この文を言いたいときは、こう言います。

 

〇 田中さんは、水がほしいと言っていました。

〇 田中さんは、水をほしがっています。

 

どちらの言い方でもいいです。

こちらの文型については、ここで話すと長くなりますので、また別のブログでお話します。

じゃあ、主語が「あなた」の場合はどうでしょうか。

 

✖ (あなたは)水がほしいです。 

 

これも同じで、どうして「あなた」(他の人)の気持ちがわかるの?と思われてしまいます。

相手に対して、直接「あなたは水がほしいです。」というのは、シチュエーションとしてもおかしいですね。

 

〇 (あなたは)水がほしいですか。

〇 (あなたは)何がほしいですか。

 

このように質問であれば問題ないです。

つまり、「ほしい」という言葉は、~を願っている気持ち、心の中の願望を表しているのです。

 

 

少し複雑になりましたね。

練習してみましょう。

次の文が正しい文には〇、正しくない文には×をつけましょう。

答えはこのブログの一番下に書きます。

 

1、(わたしは)新しいかばんがほしいです。

2、マイクさんは、車がほしいです。

3、田中さんは、日本語の教科書がほしいと言っていました。

4、(わたしは)この映画が見るほしいです。

5、(あなたは)誕生日に何がほしいですか。

 

 

 

・Vたい

これまでは、「Nがほしいです」を学習してきました。

先ほども言ったように、ほしいの前は名詞になります。

しかし、動詞をつけて言いたいときにはどう言えばいいのでしょうか。

そうです。~たいをつければいいんです。

 

Sample1 仕事の後は、ビールが飲みたいです。

Sample2 今度の休みは、公園に行きたいです。

Sample3 明日は買い物したいです。

Sample4 たまには寿司が食べたいですね。

 

 

動詞のます形のますを取った形+たいです ですね。

食べます → 食べたいです

 

助詞にも注目してみましょう。

「食べます」という動詞を使う場合、普通は、「寿司を食べます」というふうに「を」を使いますね。

では、上のSampleを見てみてください。

「が」を使っている文が多いのに気が付きましたか。

実は、「~たい」の文では、「が」が使われることが多いです。

ただ、「寿司を食べたい」といっても間違いではありません。

 

そして、先ほど「ほしい」の文でもあった第三者には使えないというルールは、この「たいです」にも当てはまります。

 

〇 (私は)本を読みたいです。

✖ 田中さんは、本を読みたいです。

 

〇 田中さんは、本を読みたいと言っていました。

〇 田中さんは、本を読みたがっています。

 

主語が「あなた」の場合も同じようになります。

 

✖ (あなたは)日本語が勉強したい。

△ (あなたは)水が飲みたい?

 

肯定形は、もちろん不自然になりますが、「~たい」の文だと疑問形でも少し不自然になるときがあります。

例えば、レストランに行って、友達に何を飲むか聞く時、

〇 何飲みたい?

〇 お酒飲みたい?それなら、私もビールにしようかな。

などの相手の願望をシンプルに聞く文なら自然に使えそうです。

しかし、もしお友達があなたの家に来て、飲み物を聞く時、

△ 何飲みたい?

✖ ワイン飲みたい?

このような文はあまり使いません。

子供に話しているような失礼な感じに聞こえるからです。

レストランと、自分の家の場面では何が違うのでしょう。

それは、飲み物を準備する人です。

レストランでは、飲み物はお店の人が準備しますが、あなたの家であれば、当然あなたが飲み物を準備しますね。

ここがポイントです。

あなたの家であなたが「~飲みたい?」と聞くと、友達のリクエストを聞いてあげている、わざわざ準備してあげているというようなニュアンスも出て、少し失礼になります。

ですので、このような場合は、こう言います。

〇 ワイン、飲む?

 

また、英語では do you want to~ で表現できる相手を誘う時、軽いお願いをする時には絶対に使いませんので気をつけてください。

✖ 今日(わたしと)一緒に晩ご飯を食べに行きたい?

〇 今日(わたしと)一緒に晩ご飯を食べに行かない?

 

✖ ちょっとそこの塩、取りたい?

〇 ちょっとそこの塩、取ってくれない?

 

それでは、最後に問題に挑戦!

次の文が正しい文には〇、正しくない文には×をつけましょう。

答えはこのブログの一番下に書きます。

 

6、ねぇ、今週の土曜日一緒にテニスをしたい?

7、(わたしは)テレビが見たい。

8、(あなたは)カレーが食べたい。

9、佐藤さんは、英語が勉強したいです。

10、あ、ちょっと手伝いたい?

11、(わたしは)今度の休み、家族と一緒に旅行に行きたい。

 

 

 

 

 

いかがでしたか。

今日は、「ほしい」「~たい」についてお話しました。

皆さんも今日から実際に使ってみましょう!

それでは、今日はここまで!

また次回のブログでお会いしましょう。

 

 

問題の答え

1、〇 2、✖ 3、〇 4、✖ 5、〇 6、✖ 7、〇 8、✖ 9、✖ 10、✖ 11、〇