よく、だいぶ、ちょっと、あまり、ぜんぜんを使って程度を表そう!/日本語ラーニングサポートLLC

2024/10/27 ブログ

よく、だいぶ、ちょっと、あまり、ぜんぜんなどを使って程度を表そう!

今日は程度(レベル)を表す言葉を勉強しましょう。

 

では、最初に質問です。皆さんは、日本語がどのくらい分かりますか?

例えば下のようなレベルで分けるとしたら、あなたの日本語はどのレベルでしょうか?

ちょっと考えてみましょう。

 

Lv.0 日本語はまだ勉強していない、始めたばかり 【全然】

Lv.1 日本語で挨拶や簡単な自己紹介ができる   【あまり】

Lv.2 日本語で簡単な日常会話ができる      【ちょっと】

Lv.3 敬語を使って簡単な会話ができる      【だいぶ】

Lv.4 ビジネス会話ができる           【よく】

 

★Lv.0を選んだ方!ようこそ日本語の世界へ!ここから楽しく勉強しましょうね!

誰かに「日本語が分かりますか?」と聞かれて、「まだまだです。Lv.0です。」と言いたいとき、このように言うことができます。

「日本語が全然わかりません。」

 

「全然」は0です。もしくは0に近い状態ですという意味を表します。

また「全然」に対して後ろの言葉は、「~ない」「~ません」の形、否定形を使います。

例えば、

「わかります」→「わかりません」(ていねい形)

「食べる」  →「食べない」  (普通形)

 

Sample1 今週は、全然テストの勉強してない!

     →今週は、テスト勉強をしていません。もしくは、数時間しか勉強していません。時間が短いです。

Sample2 外がうるさくて昨日は全然寝られませんでした。

     →昨日は寝ていません。もしくは、数時間しか寝られませんでした。睡眠の質が悪いです。

Sample3 納豆は全然好きじゃありません。

    →どちらかというと納豆が嫌いです。

Sample4 テレビの日本語は、全然聞き取れません。

    →テレビの中の日本語は、みんな話すのが速いので、聞き取れません。理解できません。

 

程度がとても低いことを表す「全然」ですが、頻度が少ない(回数が少ない)時にも使えます。

Sample5 新聞は全然読みません。

Sample6 お酒は全然飲みませんよ。一年に2回くらいです。

このように、それをする回数が少ないということを表すこともできますよ。

 

★Lv.1を選んだ方!簡単な挨拶や自己紹介ができますね。でも、まだ長い文を言ったり、自分の意見、アドバイスを言ったりするのは難しいですね。そんなときはこのように言えますよ。

「日本語があまりわかりません。」

 

「あまり」の後ろも「~ない」「~ません」の形で言います。

「全然」よりも程度が高いです。

 

Sample1 日本の文化はまだあまり詳しくありません。

     →日本の文化は全然知らないわけではないです。でも、とても詳しいわけでもないです。まだまだ知らないことがたくさんあります。

Sample2 今月はアルバイトあまりしていないから、お金がありません。

     →今月は少しだけアルバイトしました。でもいつもより少ないです。

Sample3 このお弁当はあまりおいしくないです。

     →食べられないわけではありませんが、おいしくないです。

Sample4 今日は平日なのでお店はあまり忙しくなかったです。

     →休日より忙しくなかったです。お客さんは多くなかったです。

 

★Lv.2を選んだ方!日本人と少しずつ会話ができるようになっていますね。

しかし、ネイティブと話してみるとスピードが速くて聞き取れない!という時も多いですね。

そんな方は、「ちょっと/少し」を使うといいかもしれません。

「日本語がちょっとわかります。」

「日本語が少しわかります。」

 

「ちょっと/少し」の後ろは、「ない」の形ではなくポジティブな形を使うことが多いです。

意味は、たくさんではないです。多くないです。といった感じですね。

 

Sample1 このカレーは少し辛いです。

     →このカレーは辛いです。でも辛すぎないです。

Sample2 日本のアニメは少し見たことがあります。

     →アニメは見たことがあります。でも多くないです。

Sample3 ちょっと休みましょう。

     →たくさんではなく、ベンチに座って何分か休みましょう。

Sample4 バタフライはちょっと泳げますよ。

     →バタフライができます。でも上手ではないです。泳げる距離は短いです。

 

★Lv.3を選んだ方!たくさん勉強しましたね。尊敬語や謙譲語を使って、失礼のない話し方ができる、また日常会話は問題なくできるという方は、「だいぶ」を使うといいでしょう。

「日本語がだいぶわかります。」

長い間日本語を勉強していて、最近自分の成長を感じられたという方はこんな言い方もできます。

「日本語がだいぶわかるようになりました。」

このように「ようになりました。」を使うと、以前はわからなかったものが、今はわかる状態に変化したという意味になります。

少し言葉を変えるだけで、聞き手は、あなたが日本語の学習を0からスタートし、頑張って今のレベルになったんだなと感じとることができます。

 

Sample1 日本食にはだいぶ慣れました。

     →前は、日本食は苦手でした。でも、今はほとんど食べられます。

Sample2 だいぶ寒くなってきましたね。

     →少し前は暑かったです。でも、今は寒くなって、もうすぐ冬が来そうです。

Sample3 この作品もだいぶ完成に近づいてきたね。

     →作り始めたころに比べて、今はもうほとんど完成しています。終わりが見えています。

Sample4 この商品、イメージとだいぶ違うから返品したいな。

     →イメージしていたものと違いました。少し違うだけならいいです。でもこの商品は大きく違うので、返品します。

 

「だいぶ」は、「ほとんど」「80%~90%くらい」というような程度です。

だんだんレベルが上がって、80%~90%になったというときによく使用するので、「~ました」「~た」と過去形を使うことが多いです。

 

★Lv.4を選んだあなた!エキスパートクラスですね!

日本語が話せる、書ける、読める、聞ける!このような方は「よく」を使うことができます。

「日本語がよくわかります。」

「テレビの日本語がよくわかるようになりました。」

先ほどの「だいぶ」と同じで「になりました」を付けると変化を表すことができていいですね。

また、「テレビの日本語」「上司が話している日本語」など具体的なものを入れるともっと分かりやすくなり、自然に聞こえます。

 

Sample1 昨日はよく眠れましたか。

     →睡眠は十分でしたか。

Sample2 100点取ったんですか!よく勉強しましたね。

     →たくさん勉強しましたね。すごいです!

Sample3 よく見てみて。ここに傷がついているでしょう?

     →細かいところまでちゃんと見てください。小さいかもしれませんが傷があります。

Sample4 最初は分からなかったんですが、よく考えたら理解できました。

     →じっくり時間を使って考えたら理解できました。

 

「よく」は「十分に」「じっくり」という意味で使うことができます。

程度が非常に高いので、「よく勉強した」「よくできた」など苦労を褒めるようなフレーズの場合、自分にはあまり使わず、他の人に対して使うことが多いです。

自分に使うと、自分を高く評価しているように聞こえます。

 

「よく」も頻度、回数が少ないという時に使えます。

Sample5 平日の仕事終わりはよくジムに行っています。週4回くらいですかね。

Sample6 旅行にはよく行くんですか。

このように、「頻繁に」という意味で使われることもあります。

主観的な程度ですので、話し手が「回数が多い」と思っていれば使うことができます。

一般的に、旅行は一か月に一回行っていれば多い方だと言えるでしょう。

 

 

いかがでしたか。

本日は、程度を表す言葉について学習しました。

それでは、今日はここまでにしましょう。

また次回のブログで!