よく、だいぶ、ちょっと、あまり、ぜんぜんを使って程度を表そう!/日本語ラーニングサポートLLC

よく、だいぶ、ちょっと、あまり、ぜんぜんなどを使って程度を表そう!
今日は程度(レベル)を表す言葉を勉強しましょう。
では、最初に質問です。皆さんは、日本語がどのくらい分かりますか?
例えば下のようなレベルで分けるとしたら、あなたの日本語はどのレベルでしょうか?
ちょっと考えてみましょう。
Lv.0 日本語はまだ勉強していない、始めたばかり 【全然】
Lv.1 日本語で挨拶や簡単な自己紹介ができる 【あまり】
Lv.2 日本語で簡単な日常会話ができる 【ちょっと】
Lv.3 敬語を使って簡単な会話ができる 【だいぶ】
Lv.4 ビジネス会話ができる 【よく】
★Lv.0を選んだ方!ようこそ日本語の世界へ!ここから楽しく勉強しましょうね!
誰かに「日本語が分かりますか?」と聞かれて、「まだまだです。Lv.0です。」と言いたいとき、このように言うことができます。
「日本語が全然わかりません。」
「全然」は0です。もしくは0に近い状態ですという意味を表します。
また「全然」に対して後ろの言葉は、「~ない」「~ません」の形、否定形を使います。
例えば、
「わかります」→「わかりません」(ていねい形)
「食べる」 →「食べない」 (普通形)
Sample1 今週は、全然テストの勉強してない!
→今週は、テスト勉強をしていません。もしくは、数時間しか勉強していません。時間が短いです。
Sample2 外がうるさくて昨日は全然寝られませんでした。
→昨日は寝ていません。もしくは、数時間しか寝られませんでした。睡眠の質が悪いです。
Sample3 納豆は全然好きじゃありません。
→どちらかというと納豆が嫌いです。
Sample4 テレビの日本語は、全然聞き取れません。
→テレビの中の日本語は、みんな話すのが速いので、聞き取れません。理解できません。
程度がとても低いことを表す「全然」ですが、頻度が少ない(回数が少ない)時にも使えます。
Sample5 新聞は全然読みません。
Sample6 お酒は全然飲みませんよ。一年に2回くらいです。
このように、それをする回数が少ないということを表すこともできますよ。
★Lv.1を選んだ方!簡単な挨拶や自己紹介ができますね。でも、まだ長い文を言ったり、自分の意見、アドバイスを言ったりするのは難しいですね。そんなときはこのように言えますよ。
「日本語があまりわかりません。」
「あまり」の後ろも「~ない」「~ません」の形で言います。
「全然」よりも程度が高いです。
Sample1 日本の文化はまだあまり詳しくありません。
→日本の文化は全然知らないわけではないです。でも、とても詳しいわけでもないです。まだまだ知らないことがたくさんあります。
Sample2 今月はアルバイトあまりしていないから、お金がありません。
→今月は少しだけアルバイトしました。でもいつもより少ないです。
Sample3 このお弁当はあまりおいしくないです。
→食べられないわけではありませんが、おいしくないです。
Sample4 今日は平日なのでお店はあまり忙しくなかったです。
→休日より忙しくなかったです。お客さんは多くなかったです。
★Lv.2を選んだ方!日本人と少しずつ会話ができるようになっていますね。
しかし、ネイティブと話してみるとスピードが速くて聞き取れない!という時も多いですね。
そんな方は、「ちょっと/少し」を使うといいかもしれません。
「日本語がちょっとわかります。」
「日本語が少しわかります。」
「ちょっと/少し」の後ろは、「ない」の形ではなくポジティブな形を使うことが多いです。
意味は、たくさんではないです。多くないです。といった感じですね。
Sample1 このカレーは少し辛いです。
→このカレーは辛いです。でも辛すぎないです。
Sample2 日本のアニメは少し見たことがあります。
→アニメは見たことがあります。でも多くないです。
Sample3 ちょっと休みましょう。
→たくさんではなく、ベンチに座って何分か休みましょう。
Sample4 バタフライはちょっと泳げますよ。
→バタフライができます。でも上手ではないです。泳げる距離は短いです。
★Lv.3を選んだ方!たくさん勉強しましたね。尊敬語や謙譲語を使って、失礼のない話し方ができる、また日常会話は問題なくできるという方は、「だいぶ」を使うといいでしょう。
「日本語がだいぶわかります。」
長い間日本語を勉強していて、最近自分の成長を感じられたという方はこんな言い方もできます。
「日本語がだいぶわかるようになりました。」
このように「ようになりました。」を使うと、以前はわからなかったものが、今はわかる状態に変化したという意味になります。
少し言葉を変えるだけで、聞き手は、あなたが日本語の学習を0からスタートし、頑張って今のレベルになったんだなと感じとることができます。
Sample1 日本食にはだいぶ慣れました。
→前は、日本食は苦手でした。でも、今はほとんど食べられます。
Sample2 だいぶ寒くなってきましたね。
→少し前は暑かったです。でも、今は寒くなって、もうすぐ冬が来そうです。
Sample3 この作品もだいぶ完成に近づいてきたね。
→作り始めたころに比べて、今はもうほとんど完成しています。終わりが見えています。
Sample4 この商品、イメージとだいぶ違うから返品したいな。
→イメージしていたものと違いました。少し違うだけならいいです。でもこの商品は大きく違うので、返品します。
「だいぶ」は、「ほとんど」「80%~90%くらい」というような程度です。
だんだんレベルが上がって、80%~90%になったというときによく使用するので、「~ました」「~た」と過去形を使うことが多いです。
★Lv.4を選んだあなた!エキスパートクラスですね!
日本語が話せる、書ける、読める、聞ける!このような方は「よく」を使うことができます。
「日本語がよくわかります。」
「テレビの日本語がよくわかるようになりました。」
先ほどの「だいぶ」と同じで「になりました」を付けると変化を表すことができていいですね。
また、「テレビの日本語」「上司が話している日本語」など具体的なものを入れるともっと分かりやすくなり、自然に聞こえます。
Sample1 昨日はよく眠れましたか。
→睡眠は十分でしたか。
Sample2 100点取ったんですか!よく勉強しましたね。
→たくさん勉強しましたね。すごいです!
Sample3 よく見てみて。ここに傷がついているでしょう?
→細かいところまでちゃんと見てください。小さいかもしれませんが傷があります。
Sample4 最初は分からなかったんですが、よく考えたら理解できました。
→じっくり時間を使って考えたら理解できました。
「よく」は「十分に」「じっくり」という意味で使うことができます。
程度が非常に高いので、「よく勉強した」「よくできた」など苦労を褒めるようなフレーズの場合、自分にはあまり使わず、他の人に対して使うことが多いです。
自分に使うと、自分を高く評価しているように聞こえます。
「よく」も頻度、回数が少ないという時に使えます。
Sample5 平日の仕事終わりはよくジムに行っています。週4回くらいですかね。
Sample6 旅行にはよく行くんですか。
このように、「頻繁に」という意味で使われることもあります。
主観的な程度ですので、話し手が「回数が多い」と思っていれば使うことができます。
一般的に、旅行は一か月に一回行っていれば多い方だと言えるでしょう。
いかがでしたか。
本日は、程度を表す言葉について学習しました。
それでは、今日はここまでにしましょう。
また次回のブログで!