て形を使って話してみよう!/日本語ラーニングサポートLLC

2024/09/29 ブログ

て形を使って話してみよう!

日本語の動詞には、色々な形(活用)があります。

本日はその中のて形の作り方、て形を使った文型をご紹介します。

まずは、一緒にて形の作り方を学習しましょう!

 

て形の作り方

ステップ1 動詞を3つのグループに分ける

ステップ2 まずは簡単な2グループ、3グループから覚える

ステップ3 1グループのて形を覚える

 

 

ステップ1 動詞を3つのグループに分ける

日本語の動詞は、3つのグループに分かれます。

皆さんは、日本語の動詞をいくつ知っていますか?

例えば、見ます、食べます、読みます、聞きます、行きます、来ます、寝ます、起きます、します、勉強します………

 

まずは、これらをグループに分けてみましょう!

●1グループの動詞

例)行きます、帰ります、読みます、聞きます、泳ぎます、買います…

これらは全て1グループです。

どうやって見分けるのかといいますと、例にあげた動詞の「ます」の前に注目してください。

上の動詞は、「ます形」ですので、エンディングは全部「~ます」ですね。

しかし、「ます」の前の文字を見ると、それぞれ別の音になっています。

 

行きます → き ki

帰ります → り ri

読みます → み mi

聞きます → き ki

泳ぎます → ぎ gi

買います → い i

 

「ます」の前が、それぞれ母音の[i]で終わっていることに気が付きますか?

これが、1グループの特徴です。

動詞のグループ分けをする時は、「ます」の前を見てみましょう。

 

●2グループの動詞

例)食べます、寝ます、止めます、見ます、おきます……

これらは2グループの動詞です。

また「ます」の前を見てみましょう。

 

食べます → べ be

寝ます  → ね ne

止めます → め me

見ます  → み mi

起きます → き ki

 

上の三つは、「ます」の前の母音が[e]で終わっていますね。

これが2グループの特徴です。

ただ、下の二つ「見ます」「起きます」のように[i]で終わるイレギュラーなものもありますので、これは覚えなくてはなりません。

 

●3グループの動詞

例)来ます、します、勉強します…

3グループ動詞は少ないです。大きく分けると「来ます」と「します」しかありません。

また、「勉強します」のような漢字2文字の言葉に「します」をつけた動詞も3グループです。

 

3グループはイレギュラーな動詞で、「来ます」と「します」の2種類しかないので覚えてしまいましょう!

 

 

さて、ここまでが動詞のグループ分けでした。

ここからステップ2、3に移ります。

 

ステップ2 まずは簡単な2グループ、3グループから覚える

 

2グループの動詞のて形は簡単です。

先に例をお見せします。

 

食べます → 食べて

寝ます  → 寝て

見ます  → 見て

起きます → 起きて

 

どんな変化が起きているか分かりましたか。

2グループの動詞は、「ます形」の「ます」を取り、「て」をつけたものが「て形」になります。

例えば、「食べます」なら、「ます」を取った「食べます」に「て」をつけて「食べて」になるんですね。

これは全ての2グループ動詞に共通しています。

 

それでは、少し練習してみましょう。

下の2グループ動詞の「て形」は何でしょうか。

答えは、下に書きます。

 

食べます → ?

寝ます  → ?

止めます → ?

教えます → ?

かけます → ?

借ります → ?

疲れます → ?

つけます → ?

開けます → ?

見ます  → ?

います  → ?

 

 

答え

食べて、寝て、止めて、教えて、かけて、借りて、疲れて、つけて、開けて、見て、いて

 

 

全部正解できましたか。

それでは次に、3グループのて形を作ってみましょう!

3グループ動詞はイレギュラーなので、決まったルールがありません。

覚えてしまってくださいね。

来ます → 来て

します → して

勉強します → 勉強して

 

「来て」と「して」だけ覚えればいいので簡単ですね。

ちょっと練習してみましょう!

 

 

来ます → ?

します → ?

散歩します → ?

掃除します → ?

 

 

 

答え

来て、して、散歩して、掃除して

さて、ここまでは大丈夫そうですか。

それでは、ステップ3に行ってみましょう!

 

ステップ3 1グループのて形を覚える

1グループの動詞が一番複雑です。

覚えることがたくさんありますが、今覚えないと後でどんどん分からなくなりますので、是非この機会に一緒に学習してマスターしましょう!

まずは、例をお見せします。1グループ動詞は、「ます」の前の発音によって、変化の方法が変わりますので、少しずつ分けてご紹介しますね。

 

 

買います → 買って

待ちます → 待って

帰ります → 帰って

「ます」の前が、「い、ち、り」の時は、「~って」になります。

 

飲みます → 飲んで

呼びます → 呼んで

「ます」の前が「み、び」の時は、「~んで」になります。

 

書きます → 書いて

急ぎます → 急いで

行きます → 行って ★

「ます」の前が、「き」の時は、「~いて」になります。

「急ぎます」のように「ぎ」の場合は、「~いで」つまり、「急いで」になります。

また、「行きます」という動詞は、特別です。

「行いて」ではなく、「行って」になります。

 

話します → 話して

「ます」の前が「し」の時は、「~して」になります。

ちなみに、「話します」は「します」で終わっていますが、3グループではありません。

3グループの動詞は、「勉強します」「掃除します」など漢字二文字の後ろに「します」がつく動詞です。

 

 

それでは、練習してみましょう。

 

書きます → ?

話します → ?

遊びます → ?

行きます → ?

待ちます → ?

買います → ?

急ぎます → ?

読みます → ?

 

 

 

答え

書いて、話して、遊んで、行って、待って、買って、急いで、読んで

 

 

全問正解できましたか?

それでは、て形を使って何が言えるのか、ここからはて形文法が出てくる会話を見てみましょう。

 

●田中さんは、頭が痛いので病院に来ました

田中:こんにちは。

医者:こんにちは。どうぞこちらに座ってください

田中:はい。

医者:今日はどうしましたか。

田中:昨日から頭が痛いんです…熱も38℃ありますし…

医者:そうですか。じゃあ、口の中を見ますから、口を開けてください

田中:はい。

医者:少し赤いですね。風邪でしょう。薬を出しますね。

田中:お願いします。

医者:今日はお風呂に入ってはいけませんよ。

田中:わかりました。

医者:薬を飲んで、2,3日ゆっくり休んでくださいね。

田中:あの…明日好きな歌手のコンサートがあるんですが、行ってもいいですか

医者:うーん、コンサートですか。行かないほうがいいでしょう。

田中:はい、分かりました。ありがとうございました。

医者:お大事に。

 

 

医者と田中さんの会話にはて形を使った文法がいくつかでてきましたね。

これらの文法を学習していきましょう。

●「~てください」

動詞のて形+くださいの形で、お願いを表すことができます。

例えば、「座ってください」は、「座ります」というアクションを相手にお願いしています。

この時、「座る」のは話し手ではなく聞き手です。

医者(話し手):どうぞこちらに座ってください。

田中(聞き手):はい。(座る)

 

他にも…

「口を開けてください。」

「休んでくださいね。」

「薬を飲んでください。」

「ちょっとそこの紙を取ってください。」

「電話番号を教えてください。」

など色々なお願いが言えますよ!

 

●「~てはいけません」

て形+はいけませんの形で、禁止を表すことができます。

例えば、「お風呂に入ってはいけません」は、聞き手のお風呂に入るというアクションを禁止しています。

医者(話し手):今日はお風呂に入ってはいけませんよ。

田中(聞き手):わかりました。

 

他にも…

「美術館で写真を撮ってはいけません。」

「図書館で話してはいけません。」

「テストの時、携帯を見てはいけません。」

などのように使うことができます。

 

●「~てもいいですか」

て形+もいいですかという形で、許可求めを表します。

例えば、「コンサートに行ってもいいですか」という文は、話し手のアクション(コンサートに行く)に対して相手から許可を出してほしい時に使います。

田中(話し手):あの…明日好きな歌手のコンサートがあるんですが、行ってもいいですか。(私は、行くことができるか?)

医者(聞き手):うーん、コンサートですか。行かないほうがいいでしょう。

 

他にも…

「お菓子を食べてもいいですか。」

「お酒を飲んでもいいですか。」

「運転してもいいですか。」

「休んでもいいですか。」

のように使うことができます。

 

また、「いいですか」の代わりに、「よろしいですか」を使ってもいいですね。

「荷物をこちらに置いてもよろしいですか。」

「写真を撮ってもよろしいですか。」

「よろしい」を使うと少し丁寧な印象になります。

 

いかがでしたか。

本日は、て形の作り方とて形を使った文法についてお話しました。

皆さまもて形を使って、相手に許可を求めたり、お願いしたりしてみましょう。

それでは、今日はここまで!

また次回のブログでお会いしましょう!