おじさん、おじいさんの違いを考えよう!/日本語ラーニングサポートLLC
おじさん、おじいさんの違いは何でしょう。
「おじさん」「おじいさん」という単語、皆さんもよく知っていますね。
この二つは何が違うのかな?と思ったことはありませんか。
本日は、「おじさん」と「おじいさん」の違いについてお話しようと思います!
今日のメニュー
①お・じ・さ・ん [ o ji sa n ]
②お・じ・い・さ・ん [ o ji i sa n ]
大切なのは、「い」の音ですね。
「おじさん」は4つの音でできています。
「おじいさん」は5つの音でできています。
太鼓をトントントンと叩くように、一つ一つの音を丁寧に発音してみましょう!
はい!皆さん一緒に!
お・じ・さ・ん [4]
お・じ・い・さ・ん [5]
さあ、しっかり一音一音を発音できましたか。
それでは、次に意味の違いを確認しましょう!
【おじさん】
一般的に40~60歳くらいの男性のことを言います。
ただ、この年齢は、絶対に40~60歳でなければならないというわけではありません。
重要なのは話し手の年齢と、相手の男性の年齢の差です。
大体40歳以下の人は、自分の父親と同じくらいの年齢の人を「おじさん」と呼ぶことが多いです。
もし話し手が小さい子供だったら、30歳の男性をおじさんと言うかもしれませんね。
話し手が80歳くらいのお年寄りなら、40歳の男性のことをおじさんとは呼ばず、「お兄さん」だと思うかもしれません。
また、明らかに若い男性や、自分とそこまで年齢が変わらない男性に「おじさん」と言ったり、直接相手に「おじさん!」と呼びかけたりするととても失礼になってしまいますので、注意しましょう。
それでは、「おじさん」を使った例文をいくつか見てみましょう!
Sample1 昨日、駅でおじさんが財布落としたから、拾ってあげたんだ。
Sample2 近所のおじさんが、公園の花に水をあげてくれるから、この公園はいつもきれいです。
Sample3 電車の中で、電話していたらおじさんに注意された。
Sample4 山田さんのおじさん、大工さんなんだって?
これを見てわかる通り、「おじさん」は普通、名前を知らない人に使います。
名前を知っている場合は、直接「〇〇さん」と呼ぶようにしましょう。
また、名前を知らなくても相手が「部長」「先生」「店員」など役職がある場合は、その役職名で呼ぶ方がいいでしょう。
例えば、
「サイトウ電機の営業部の部長は、かなり仕事ができるから、部下からも信頼されているらしいよ。」
「あの先生、今年から来た先生だよね?」
「今日レストランに行ったら、予約してたのに席が空いてなくてさ。店員さんがすごい謝ってくれて、飲み物サービスしてくれたんだよ。」
このように、「おじさん」と呼ばれる年齢でも、役職のある場合、名前を知っている場合は、「おじさん」と呼ぶと話が分かりにくくなったり、失礼に聞こえることがありますのでご注意ください。
また、上のSample4のように相手の親戚について話すときにも「おじさん」が使えます。
相手の両親の男兄弟が「おじさん」です。
例えば、相手のお父さんのお兄さんなどですね。
・田中さんのおじさん、体調が良くないって言ってましたけど、大丈夫ですか?
自分の親戚の話をする場合は、「おじ」と呼びましょう。
・おじは、山登りが趣味なんです。
※直接自分の親戚のおじさんを呼ぶときは「おじ」は使いません。
× おじ!ディズニーランド連れて行ってー!
〇 (名前)おじさん!ディズニーランド連れて行ってー!
【おじいさん】
一般的に70歳以降の高齢の男性を「おじいさん」と呼びます。
この年齢も目安なので、絶対にこの年齢でなければならないというわけではありません。
Sample1 この間、旅行に行ったら地元のおじいさんが日本酒のおいしい店を教えてくれた。
Sample2 自転車に乗っていたおじいさんが転んでしまったので、起こしてあげた。
Sample3 中国の広場では毎朝、おじいさんとおばあさんが元気に体操している。
Sample4 おじいさんが、今年富士山に登ったんですってね!すごいですね!
「おじいさん」も「おじさん」と同じで、普通は名前を知らない人に使います。
名前を知っている場合は、しっかり相手の名前で呼んであげましょうね!
また、Sample4のように、相手の親戚を呼ぶこともできます。
「おじいさん」というのは、相手の両親のお父さんです。
・おじいさんが、マラソン大会に出たらしいですね!結果はどうでしたか?
自分のおじいさんの話をするときは、「祖父」を使うと良いですね。
・私の祖父は退職したあと、近所の人たちと毎日将棋をして楽しんでいます。
※自分のおじいさんに直接話しかけるときには「祖父」ではなく、「おじいちゃん」を使う人が多いと思います。
× 祖父、明日どこ行くの?
〇 おじいちゃん、明日どこ行くの?
いかがでしたか。本日は、「おじさん」と「おじいさん」の違いについてご紹介しました。
発音は似ていますが、間違えると意味が変わってしまいますので、しっかり太鼓のリズムで音をとり、きれいに発音してみましょう!
また、「おばさん」と「おばあさん」の違いについても過去のブログで書いていますので、気になる方はそちらもご覧ください。↓
おばさん、おばあさんの違いを考えて、失礼のないきれいな日本語を話しましょう。
それでは、今日はここまで!
また次回のブログでお会いしましょう!