踊るガイコツというお話を読んでみましょう!part1/日本語ラーニングサポートLLC

2024/08/11 ブログ

踊るガイコツ というお話を読んでみましょう。

最近暑い日が続きますので、夏にぴったりな怖い話をご紹介します。

日本語でお話を読んで、日本語力をレベルアップさせましょう!

このお話は少し長いのでpart1、part2に分けてご紹介します。

今回はpart1です。それでは、お話をお楽しみください。

 

「踊るガイコツ」part1

ある村に、六兵衛(ろくべえ)と七兵衛(しちべえ)という仲の良い二人の男が住んでいました。

村はとても小さく、いい仕事もないので、二人は町に出て仕事をすることにしました。

 

六兵衛は町で毎日よく働きましたが、七兵衛は怠け者で毎日遊んで暮らしていました。

3年経ったある日、六兵衛と七兵衛はそろそろ村へ帰ろうということになりましたが、七兵衛はお金がなく、お土産も買えないほどでした。

六兵衛 :「大丈夫だ。おいらがお前の分の土産も買ってやるからよ。」

七兵衛 :「おう、ありがとうよ。」

こうして、二人は山の中を歩いて、村へ帰りました。

帰る途中、一本の細い丸太橋がありました。

六兵衛 :「おい、ここを渡るのか?」

七兵衛 :「そうだな。この道しかないみたいだ。お前、先に行ってくれよ。お前の荷物は俺が持ってやるからよ。」

こうして、六兵衛が先に丸太橋を渡ることになりました。

六兵衛がそろりそろりと橋を渡っていると、七兵衛が後ろからついてきて、ドン!と六兵衛を突き飛ばしてしまったのです。

六兵衛は、谷の底に落ちていってしまいました。

七兵衛は、六兵衛が持っていたお金やお土産を自分のものにして、村へ持って帰りました。

七兵衛 :「おーい、帰ってきたぞー!」

村人  :「おお!七兵衛が帰ってきた!あれ?六兵衛はどうした?」

七兵衛 :「それが…うぅ…うぅ…、帰る途中で足を滑らせて橋から落ちて…」

七兵衛は、みんなに嘘をつきました。

 

1年後…

七兵衛は、六兵衛から取ったお金も使い果たしてしまい、また町へ行って仕事を探すことにしました。

山の中を歩いていると、またあの丸太橋のところへやってきました。

すると、後ろからガタガタガタガタ…

七兵衛 :「ん?」

七兵衛が後ろを振り返ると、そこにはガイコツが立っていました。

※ガイコツ…骨だけになった死体

ガイコツ:「うぅ…七兵衛…」

七兵衛 :「ぎゃあーーー!!ガイコツが喋った!!」

七兵衛は走って、橋を渡りました。

しかし、ガイコツはついてきます。

ガイコツ:「七兵衛……!」

七兵衛 :「どうして、俺の名前を知ってるんだ!」

ガイコツ:「ははは、おいらは六兵衛だよ。」

七兵衛 :「え?なんだって?お前が六兵衛?」

ガイコツ:「そうだよ。俺があの六兵衛だよ。お前、また町へ出て稼ぎに行くんだな?それなら、おいらも連れてってくれ。ガイコツのおいらがみんなの前で踊りを見せるから、それで金儲けしたらいい。」

さて、七兵衛はどうなるのでしょうか。

続きは、part2をお楽しみに!

 

いかがでしたか。

夏にぴったりの少し怖いお話ですね。

さて、ここからは、本文に出てきた日本語文法についてお話しようと思います。

今回ご紹介するのは、「~んです」という文法です。

「~んです」という文法は、色々な使い方がありますので、今回は「~んですか」という質問の形に絞ってお話します。

 

七兵衛 :「どうして、俺の名前を知ってるんだ!」

 

七兵衛は、ガイコツに名前を呼ばれてこう言いましたね。

この文で「んですか」を使わないとどうなるでしょうか。

・どうして俺の名前を知っている?

こうすると文法的には正しいのですが、少し不自然な感じがします。

では、「んですか」にはどんな使い方があるのでしょうか。

①驚いている気持ち、説明してほしい気持ちを表す

これは、七兵衛が言った「どうして知っているんだ!」の使い方です。驚きの気持ち、どうして知っているのか説明してほしいと思っているんですね。

 

②見たり、聞いたりしたものを確認する

例えば、友達が大きなスーツケースを持っていたら、あれ?いつもと違うなぁと思いますよね。そんなときにこうやって確認します。

・あれ?旅行にいくんですか?

また、Aという友達に、Bという友達が結婚したという話を聞きました。それをBさんに直接確認する時にはこういいます。

・Aさんから聞きましたよ!結婚したんですか?

 

③興味がある時

例えば旅行に行く友達がいます。いつ?誰と?どこへ?色々聞きたいことがあります。

・いつ行くんですか?

・誰と行くんですか?

・どこへ行くんですか?

このように、興味があること、もっと知りたいと思ったときこのように質問することができます。

 

④どうしたんですか?

事情、状況を詳しく説明してほしい時は、「どうしたんですか」を使います。

例えば、友達がカバンの中のものを出して何かをしています。

そんな時は、このような会話ができます。

・どうしたんですか?…鍵がないんです。

 

「んですか」には以上4つの使い方があります。

「んですか」が使えると、ただの質問ではなく、興味がある、説明してほしいなどニュアンスを入れることができ、日本語が一気に自然になります。

是非皆さんも「んですか」の使い方をマスターして、日本人とたくさん会話してみましょう!

本日は、「踊るガイコツ」part1と「んですか」の使い方についてお話しました。

また次回のpart2もお楽しみに!