っけ、かな の違いを考えてみましょう。/日本語ラーニングサポートLLC

2024/07/17 ブログ

っけ、かな の違いを考えてみましょう。

皆さんは、日本語文法を学習していて、あれ?このふたつの文は何が違うの?と思ったがありますか。

このブログでは、そういった日本語のお悩みを解決するために、日本語教師が文法解説していきます!

それでは、今日は日本語文法「っけ」と「かな」について意味や使い方を見ていきましょう。

 

今日のメニュー

1、「っけ」は覚えていないこと

2、「かな」は疑問や、依頼、許可を求める

3、今日のまとめ

 

 

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1、「っけ」は覚えていないこと

 

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Sample1 次の漢字のテスト、いつだっけ?

Sample2 あのレストランの名前何だっけ?

Sample3 部長って何のお酒がお好きなんでしたっけ?

Sample4 あ、田中さん生のお魚食べられましたっけ?

 

 

「っけ」は、普通形の文の後ろにつき、「~でしたか?」と覚えていないことを伝える文法です。

この二つの文を比べてみましょう。

①次の漢字のテストいつだっけ?

②次の漢字のテストいつ?

 

①は、次のテストがいつか聞いたけれど忘れてしまったという意味ですね。

②は、次のテストがいつか聞いていない、知らないというニュアンスがでます。

 

このように、「っけ」は普通の質問とは違い、忘れてしまったから確認したいという意味になります。

ですので、一度聞いたことをもう一度聞きたいときには、「っけ」を使います。

例えば、友達の誕生日を前に聞いたのに、忘れてしまった時、

「誕生日いつだっけ?」

と聞きます。

「誕生日いつ?」

と聞いてしまうと、前に誕生日を聞いたことも忘れていて、また同じ質問をしたように聞こえてしまうので、気をつけましょう。

 

また、「っけ」の前に丁寧形「です/でした」「ます/ました」をつけることもできます。

目上の人と話す時は、Sample3、Sample4のように言ってみましょう。

ただ、目上の人と話した内容を忘れていること自体が失礼になる場合が多いので、使い過ぎには注意しましょう。

 

 

 

 

2、「かな」は疑問や、依頼、許可を求める

 

 

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Sample1 明日晴れるかな。(疑問)

Sample2 佐藤さん、このお菓子好きかな。(疑問)

Sample3 ごめん、お皿洗っといてくれるかな。(依頼)

Sample4 この資料、二階の会議室に持って行ってもらえるかな。(依頼)

Sample5 ちょっと辞書借りてもいいかな。(許可求め)

 

「かな」は、主に三つの意味になります。

一つ目は疑問、質問、二つ目はお願い、依頼の意味、三つ目は許可求めです。

疑問や質問の場合は、覚えていないことではなく、知らないことに対して使います。

相手に質問することもできますし、ひとりごとで不思議だなと思うことを自分自身に言うこともできます。

 

「かな」を使っていない文と比べて見てみましょう。(疑問の意味)

①明日晴れる?

②明日晴れるかな?

 

①の文は、明日晴れるかどうか聞き手が知っているというニュアンスがあります。

例えば、こんな状況です。

AさんとBさんがいる。Bさんは天気予報のニュースを見ているが、Aさんはテレビのニュースの音が聞こえなかった。

A:明日晴れる?

B:うん、晴れるみたいだよ。

このように言うことができますね。

 

②の文は、話し手が質問の内容について聞き手も知らないかもしれないと思っている時に使うことが多いです。

A:明日晴れるかな?(私は知らないし、Bさんも知らないかもしれない。)

B:うーん、どうかな。調べてみないと。

 

お願い、依頼の場合は、「てくれる」「てもらえる」などと一緒に使い、上司から部下へ、お母さんから子供へなど上の人から下の人へのお願いになります。

許可求めの時は、「てもいい」と一緒に使うことが多いです。

 

また、「っけ」とは違い、「です」「ます」の後ろには付けられないので注意しましょう。

× 明日晴れますかな。

× 佐藤さん、このお菓子好きですかな。

× すみませんが、お皿洗っといてくれますかな。

 

このように、「かな」は丁寧形にできないのでカジュアルな会話で使います。上司や先生、お客様など目上の人には使わないようにしましょう。

お願い、依頼、許可の場合も、カジュアルな雰囲気がありますので、上の人から下の人に対して使いましょう。家族、友達、恋人の間でも使うことができます。

 

 

3、本日のまとめ

 

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本日は「っけ」、「かな」の違いについてご紹介しました。

どちらも疑問を表す文法ですが、「っけ」は覚えていない時、「かな」は疑問、依頼、許可求めをする時に使いますね。

また、普通の疑問文に「かな」を付けると、相手も答えを知らないかもしれないというニュアンスが出たり、私が不思議に思っている、気になるといったニュアンスが出せましたね。

このような違いを理解して、日常生活のどんな場面で使えるか皆さんもご自身で考えてみてください!

そして、使える場面があったら積極的に使ってみましょう!

 

7月も後半に入り、夏本番の暑さがやってきましたね。

この夏も暑さに負けず、日本語の学習を頑張りたいという方は、是非私たちと一緒に日本語を学びましょう!

それでは、今日はここまで!

また次回のブログでお会いしましょう!