「つれて」と「ともなって」の使い方を考えましょう/日本語ラーニングサポートLLC

2024/04/30 ブログ

今回はJLPTN2レベルの少し難しい言葉についてご紹介します。

皆さまは表題の「つれて」「ともなって」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?

どちらも硬い言葉ではありますが、生活の中のどんなところで使われているのかを考えながら使い方を掴んでいきましょう!

 

目次

1,「つれて」はどういう意味でしょうか?

2,「ともなって」はどう使うでしょうか?

3,まとめ


 

1,「つれて」はどういう意味でしょうか?

 

勉強.jpg

 

■年を取るにつれて、階段を上るのが大変になってきました。

 

 →「~につれて」は「Aが変化すると、Bも変化していく」と言いたいときに使います。

上の例文では、「30歳、40歳、50歳とどんどん年齢が進んでいく」という変化と連動する形で、「階段を上るのが楽だった状態からどんどん大変になっていく」という変化が起こっているわけです。皆さまはまだ大丈夫ですか?

 

この「年を取る」という変化は私たちに一番身近な変化ですから、この変化を中心にもう少し考えてみましょう。

「年を取る」と、私たちの体や中身はどんな風に変化していくでしょうか?少しイメージしてみてください。

 

…いかがでしょう?体の変化では、例えば「白髪が増える」「髪の毛がなくなる」「腰が曲がる」「しわが増える」「力が弱くなる」などでしょうか?

 

・年を取るにつれて、髪の毛が少なくなってきます。

          しわが増えてきます。

          力が弱くなってきます。

 

こんなふうに言うことができます。どれもあまり嬉しくない変化ですね。良い面にも意識を向けてみましょう。

 

・年を取るにつれて、知識が増えていきます。

          歌舞伎のおもしろさが分かるようになってきました。

          嫌いな食べ物が減って何でも食べられるようになってきました。

 

みなさまが思い浮かべた変化もこの形に当てはめて言ってみましょう。

以下に他の例もご紹介します。思い当たる例文はあるでしょうか?

 

例)

・リン「どうしたの?最近あまり元気ないんじゃない?」

 田中「プレゼンの日が近づくにつれて不安な気持ちが大きくなってきて、あまり明るい気持ちになれないんだ。」

 

・山田「最近仕事が忙しくなるにつれて、奥さんと出かける機会も減ってしまった気がするよ。」

 田中「今のプロジェクトが一段落したら、有休をとってゆっくり旅行に行きなよ。」


 

2,「ともなって」はどう使うでしょうか?

 

本とコーヒー.jpg

 

■日本では少子高齢化にともなって、いろいろな問題が起きています。

 

 →「ともなって」は、「Aにあわせて(またはくっついて)Bが起こる」と言いたいときに使います。今回の例でいえば、「少子高齢化(=生まれてくる子どもの数が少なく、お年寄りが増えること)」という問題が起きると、それにくっついて例えば雇用が少なくなるとか、若者一人が複数人のお年寄りの介護をしなければならないとか、いろいろな問題が起きるわけですね。

 

それではもう一つ、世界的に問題になっている「地球温暖化」について考えてみましょう。

「地球温暖化」が起きると、どのような問題が起きるのでしょうか?

例)

・地球温暖化にともなって、いくつかの国では海面上昇が深刻化しています。

             年々大規模な山火事のリスクが高まっているそうです。

             農作物の不作や海産物の不漁が相次いでいます。

 

こんなふうに、「地球温暖化」によって引き起こされる事象を話すことができるのです。

 

以下にもう少し例を見てみましょう。

例)

・この先道路工事にともない5㎞の渋滞が発生しています。

 

・週末は台風上陸にともなう強風や雷雨にご注意ください。

 

・先月の大地震にともなう津波で、35人が軽いけがをしたとのことです。

 

 →聞き覚えのある例文はあったでしょうか?それぞれ交通情報、天気予報、ニュースと日常生活の中で使われている例です。聞いたことがない…という方は、特に交通、お天気のニュースや道路の看板などをよく見てみてください。きっと身近な場所でこの文型に出会えるはずですよ!ちなみに2番目、3番目の例のように名詞にくっつくときには「~にともなう○○」の形になります。


 

3,まとめと補足

 

カラフルなノート.jpg

 

さて、ここまで「つれて」と「ともなって」の違いを考えてきました。

それぞれのポイントを簡単にまとめると、

Aが変化するとBも比例して変化していくのが「つれて」

Aの事象にくっついてBが起こる(AがBを引き起こす)のが「にともなって」

ということになるでしょうか。

 

ここで、ひとつ例文を見てみましょう。

A)インターネットが普及するにつれて、詐欺の種類も多様化してきている。

B)インターネットの普及にともなって、詐欺の種類も多様化してきている。

 

みなさんは、AとBどちらの文がより自然に感じるでしょうか?

 

上記の文は、実はどちらも間違いではありません。「インターネットが多くの人に広まる」変化が進むと「詐欺の種類が増える」という変化も進む、と言いたいのがAの文、「インターネットが多くの人に広まる」という事象が起きると、あわせて「詐欺の種類が増える」という事象も起きる、と言いたいのがBの文ということになりますが、どちらも伝えたいことはだいたい同じです。このように「つれて」と「ともなって」の両方が自然に使える文もあります。ただし、接続は「動詞の辞書形+につれて」、「名詞+にともなって」となりますから、それぞれの形の違いには注意して使いましょう!

 

今回はN2レベルのちょっと難しい言葉を勉強しましたが、よく目を凝らしてみると意外と私たちの身近なところで使われている言葉だということがお分かりいただけたかと思います。みなさんもまずは身の回りに「つれて」「ともなって」を使った文がないか、探してみてくださいね!



 

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