貧乏神と福の神というお話を読んでみましょう!/日本語ラーニングサポートLLC

2024/04/28 ブログ

貧乏神と福の神というお話を読んでみましょう!

日本語で日本昔話を読んでみませんか。

今日は、「貧乏神と福の神」(びんぼうがみとふくのかみ)というお話をご紹介します。

さて、どんなお話なのでしょうか。さっそく見ていきましょう!

 

 

「貧乏神と福の神」(びんぼうがみとふくのかみ)

ある村に、とても貧乏な夫婦が住んでいました。

貧乏というのはお金がないということです。

夫婦は何日も何日も働きましたが、なかなかお金になりませんでした。

主人 :「あーあ、どうしてこんなにお金がないんだろう。お酒だって飲みたいし、お前さんに新しい着物も買ってあげたいし、どうしたら良いものか…」

妻  :「しかたがありませんよ。頑張って働きましょう!」

ある大晦日のこと、奥さんが神棚(かみだな)の前にお餅を持って行って言いました。

妻  :「少しだけですがお金がもらえましたから、お餅を作りました。どうぞ召し上がってくださいな。」

するとどこからか、鳴き声が聞こえてきました。

妻  :「おや?誰が泣いているんだい?」

神棚の後ろから貧乏神が出てきました。

貧乏神:「うぇーん、うぇーん。」

主人 :「なるほど。うちには貧乏神がいたのか。だから、お金が増えなかったんだな。」

妻  :「そういうことだったのね。でもどうして泣いているの?」

貧乏神:「実は、もうすぐここに福の神が来るんだ。そうしたら、私はここを出て行かなくてはいけない。次に行くところがないから、住む家がなくなってしまうんだ…。」

主人 :「そんなのかわいそうだ。」

妻  :「その福の神が来たら、追い返せばいいんじゃない?」

貧乏神:「うーん、できるかな…。今とてもお腹が空いていて、力がでないんだ。」

主人 :「なんだ、そんなことなら早く言えばいいのに。うちのお餅を食べな。」

そういって夫婦は、残っていたお持ちを全部貧乏神にあげました。

貧乏神:「ふうー、おいしかった!」

すると、福の神がやってきました。

福の神:「さあ、私が来たからにはもう安心。この家に福を与えよう。」

貧乏神:「お前には、この家を渡さないぞ!!私がこの家の神様じゃ!主人も奥さんも私にいてほしいと言っているんだ!」

福の神:「なに!?貧乏神にいてほしいだと!?」

貧乏神:「ああ、そうさ、とにかく出ていけ!えーいやー!」

貧乏神は福の神を投げ飛ばしました。

福の神:「な、な、なんだよ!もうこの家には二度と来てやらないからな!」

そういって福の神は逃げていきました。

貧乏神:「よし!でも、ご主人、本当にいいのかい?私がこの家にいたら、ずっと貧乏なままだぞ?」

主人 :「またたくさん働くからいいよ。あれ?それはなんだ?」

家の前には、きらきらと光る打ち出の小槌(うちでのこづち)が落ちていました。

※打ち出の小槌…なんでも願い事がかなう不思議な道具

 

主人 :「やや!これは打ち出の小槌じゃないか。福の神が落としていったんだ。」

貧乏神:「おお!それがあれば、私は福の神になれるぞ!」

奥さん:「確かにそうね!!」

貧乏神:「よし、なんでも願いをかなえてあげよう。何がほしいんだ?」

主人 :「そうだな。お米を少しと、お酒、それから妻に着物をやってくれ。」

貧乏神:「それだけか?もっといろんなものが出せるのに。」

奥さん:「あんまりたくさんあっても使いきれないもの。」

こうして、夫婦はお米や着物をもらい、福の神になった貧乏神といつまでも幸せに暮らしました。

 

 

いかがでしたか。

貧乏神が最後は福の神になるというハッピーエンドでしたね。

やさしい気持ちがあればいいことがあるという経験、皆さんにもありますか。

さて、ここからはお話の中に出てきた文法を一つご紹介したいと思います。

 

【~もの】

奥さん:「あんまりたくさんあっても使いきれないもの。」

 

最後に貧乏神が、もっとたくさんのものが出せるのに要らないのか?と聞いて、奥さんはこう言いましたね。

この「~もの」はどうやって使うのでしょうか。

意味と使い方を学習して、練習してみましょう。

 

「~もの」は「~から」「~ので」のように理由を言いたいときに使います。

ですから、奥さんの「あんまりたくさんあっても使いきれないもの。」という言葉は、「食べものやお金がたくさんあっても使いきれないから、要らない。」という意味ですね。

ちなみに「使いきれない」というのは、たくさんありすぎて、最後まで使えない、残ってしまうという意味です。

 

「~もの」は女性が使うイメージが強いです。

また、「~もの」のもっとカジュアルな形で「~もん」と言うこともできます。

こちらは子供や若者が理由を言う時や怒られたときの言い訳として使うことが多いです。

 

「~もの」「~もん」を使った例文

例1 A:もう、うちの子ちょっと転んだくらいですぐ泣くのよ。

   B:まだ子供だもの。泣くのが仕事でしょう。

 

例2 A:今日は、1時に駅で会おうって約束していたのに、遅いよ!

   B:ごめんごめん。電車が遅れてたんだもん。

 

例3 A:どうしてご飯食べないの?お腹空いてないの?

   B: さっきお菓子を食べちゃったんだもん。

 

「~もの」の使い方が分かりましたか。

文のエンディングで使われる文法なので、「~から~」や「~ので~」のように、文の真ん中で使うことはできません。

結果も言いたい場合は、二つの文に分けて言わなければなりませんね。

それでは、今日のブログはここまで!

また次回のブログでお会いしましょう!