気分、気持ち、体調、調子がいいとはそれぞれどんな意味でしょうか。/日本語ラーニングサポートLLC

2024/04/15 ブログ

気分、気持ち、体調、調子がいい/悪いってどんな意味でしょうか。

ひとつひとつの単語を見れば違うことはわかると思います。

しかし、「~がいい/悪い」のような表現が付くと、どうでしょうか。

どの単語をどの場面で使うのかしっかりイメージできますか。

今日はこれらの違いについてお話ししようと思います。

 

1 「気分がいい/悪い」は体の一部だけには使えない!?

2 「気持ちがいい/悪い」は体の一部でもOK!

3 「体調がいい/悪い」は体全体のコンディション!

4 「調子がいい」いろんなもののコンディションに使える!

 

 

1 「気分がいい/悪い」は体の一部だけには使えない!?

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「気分がいい/悪い」は、心にも体に対しても使うことができます。

後から紹介する「気持ちがいい/悪い」も心にも体にも使うことができます。

それではまず、「気分がいい/悪い」はどうやって使うのでしょうか。

心に対して使う時と、体に対して使う時で分けてみていきましょう。

●心理的、心に使う時

Sample1 息子はたくさん褒められて気分がいいようです。

→心理的に満足したという意味ですね。

Sample2 コンビニの店員の態度が悪くて気分が悪くなった。

→心理的に嫌な気持ちになった。怒っているときに使います。

●身体的、体に使う時

Sample3 薬を飲んだから気分が良くなったよ。

→体全体のコンディションがいいというときに使います。

Sample4 この部屋寒すぎない?ちょっと気分が悪くなってきた。

→体全体のコンデションが悪いと言いたい時に使います。

 

このように、体に対して使う時は、体全部の状態が~という使い方をするので、一部分だけが~という時にはあまり使いません。

× 肩をマッサージしてもらって気分が良かった。

→〇 肩をマッサージしてもらって気持ちが良かった。

× 靴に石が入っているみたい。気分が悪い。

→〇 靴に石が入っているみたい。気持ちが悪い。

 

 

2 「気持ちがいい/悪い」は体の一部でもOK!

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「気持ち」は、「感情」という意味がありますが、後ろに「いい」「悪い」をつけると少し変わった意味になることがあります。

「気分がいい/悪い」と同じで、心にも体にも使えますが、意味が少し違います。

●心理的、心に使う時

Sample1 君、すごいおいしそうにご飯を食べるね。見ていて気持ちがいいよ。

→心理的にすっきりする、開放感があるという意味。

Sample2 あの人、ずっとこっちを見てる…気持ち悪い。

→心理的に、普通ではないことが起きたり、変なものを見たときの不安な気持ち。「気分が悪い」とは違い、怒っている意味はありません。どちらかというと、怖い、嫌な気持ちを表します。他にも「大きい虫が部屋にいて気持ち悪かった」のようにも使えます。

●身体的、体に使う時

Sample3 このクッション、ふわふわしていて気持ちがいいな。

→クッションを触ったときの手の感触がいい。体全部でも一部でもOKで、心地がいいという意味になります。

Sample4 バスに乗りながらマンガを読んでいたら気持ち悪くなってきました。

→体のどこかが変な感じがする。または、吐きそうな時によく使います。他にも「お酒を飲み過ぎて気持ちが悪い」と言うことができます。この吐きそうな感じ、目がぐるぐると回っている感じは「気分が悪い」ではなく「気持ちが悪い」を使いましょう。

 

★間違えやすい表現

それでは、少し練習問題に挑戦しましょう。

下の二つのブランクには「気分がいい」「気分が悪い」「気持ちがいい」「気持ちが悪い」のどれを入れますか?

① あの人、私の足を踏んだのに謝らなかったんだよ!本当に     。

② 誰もいないのに電気がチカチカついたり消えたりしているよ。なんか      ね。

 

 

 

正解

①は「気分が悪い」です。

ここで「気持ちが悪い」を選んでしまった方、もう一度考えてみましょう。

「気持ちが悪い」には、怒っているという意味が入っていないんですね。

①は相手に対して話し手がとても怒っているようすが分かるので「気分が悪い」を選びましょう。

そして、②の答えは「気持ちが悪い」になりますね。

普通じゃないから不安だ、変な感じがする、嫌な感じがするという意味ですね。

 

 

 

3 「体調がいい/悪い」は体全体のコンディション!

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Sample1 最近たくさん運動しているから、体調がいいんだよね。

Sample2 受験とか運動会の前になるといつも必ず体調が悪くなるんだよ。

Sample3 試験中は勝手に立ち上がってはいけません。途中で体調が悪くなった方は、手を上げてスタッフにお知らせください。

Sample4 田中さん、先週はずっと休んでいたけど、今日は来ているね。体調は良くなったのかな?

 

体調は、体全体のコンディションですね。主に人間の体について言う時に使います。

ですから、パソコンや机、花などの物のコンディションには使えません。

また、犬や猫などの動物にも使わないことが多いです。

それから、他の言い方として、「体調を整える」という表現もあります。

「旅行の前に体調を整えておく」というように、体調をいい状態にするという意味で使われます。

 

 

4 「調子がいい」いろんなもののコンディションに使える!

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Sample1 昨日は頭が痛かったんですが、今日は大分調子がよくなりました。

Sample2 最近はお肌の調子がいいです。

Sample3 なんかコピー機の調子が悪いんだよね。紙が詰まって出てこないんだ。

Sample4 あれ?鈴木選手、今日は調子悪いんじゃない?ゴール前でのミスが多いよ。

 

「調子がいい」「調子が悪い」は、人の体だけでなく、物、事にも使えます。もちろん、人の体の一部だけにも使うことができますよ。

「調子がいい」はいつもよりもっとコンディションがいい、もしくはいつもと同じくらいいいという意味ですね。

「調子が悪い」は、いつもよりコンディションが悪い、よくできていないという意味になります。

Sample4の「調子が悪い」は、体の調子が悪いという意味ではなく、いつもよりパフォーマンスが落ちているということです。

皆さんもいつもは日本語がもっと話せるのに、今日はなんだか上手く話せないなという時、「今日は調子が悪い」ということができますよ。

 

さて、今日は気分、気持ち、体調、調子がいい/悪いの意味と使い分けをご紹介しました。

皆様の学習のお役に立てていれば嬉しいです。

それでは、今日はここまで!