「代金」と「料金」、「費用」は何が違うでしょう?/日本語ラーニングサポートLLC

私たちはいつも色々な場面でお金を払いながら生活しています。
食べ物や洋服を買う時、それらの「代金」を払います。
スマホを使う時、その「料金」を払います。
旅行に行くなら、その「費用」が必要です。
さて、ご飯やスマホ、旅行でそれぞれ使われている言葉が違いますね。
どうしてでしょうか?
今回はそんなお金の言い方をご紹介します。身の回りの場面を思い浮かべながら、楽しんで読んでみてくださいね。
目次
「お金を払う場面」というと、みなさまはどんな場面をイメージしますか?おそらく多くの方がコンビニでご飯を買ったり、お洋服や雑貨・日用品を買ったり、レストランや飲み屋でおいしいご飯を食べてお会計をしたり…という場面を真っ先に思い浮かべるのではないでしょうか。これらの場面では、「代金」を払います。
「代金」は、品物などをもらう「代わり」に払う「お金」、対価という言い方もできますね。
買う商品の名前について「○○代」という言い方もよくしますよ。
例)
・電気代やガス代が高いので、今年の冬は暖房をつけないで過ごした。
・リン「日本語の勉強をはじめたんだって?この教科書、もう使わないからあげるよ。」
マリア「本当?ありがとう、教科書代がういたよ。」
・今月のバイト代は…やった、先月より高い!
→自分が何かを提供してお金を受け取るときにも使います。「バイト」は商品ではありませんが、「バイトでの労働」の代わりに(対価として)お金を受け取るという考え方ですね。
先ほどお金を払う場面をイメージして頂きましたが、お金を払うのは物を買う時だけではありませんね。例えば私たちが携帯電話やスマートフォンを使う時、私たちはその「利用料金」を払います。つまり、サービスを使う時には「料金」を払わなければいけないのです。
例)
・今月はスマートフォンの利用料が信じられないくらい高い。動画を見すぎたのかなあ。
・山田「ねえ、今後この美術館に行ってみない?有名な画家の絵が見られるんだって。」
奥さん「いいけど…入場料5000円ってちょっと高すぎない?」
・田中「リンさんは日本語学校にいっていたんだよね。」
リン「はい、でもレッスン料が高くて半年でやめてしまいました。」
・山田「何か欲しいもの、ない?あと1000円分買えば送料無料になるんだけど。」
奥さん「じゃあ、本を買おうかな。読みたい本が2冊あるの。」
突然ですが、皆さまは旅行は好きですか?遠い土地で見たことのない景色を見て、素敵なホテルに泊まって…非日常を味わえる素敵な体験ですが、国内であれ国外であれ、それなりにお金がかかるものです。ちょっと想像してみましょう。
〈旅行にかかるお金〉1泊2日の場合
・ごはんの代金
・電車やバスの料金
・ホテルの料金
・おみやげの代金
・その他(施設の入館料など)
ざっとこんなところでしょうか。旅行へ行くときには、食べ物や乗り物、ホテルなどいろいろな代金、料金がかかります。これらを全部まとめて、「旅行の費用」と言います。
「費用」は私たちが何かをするときに必要になるお金のことです。
例)
・山田「最近何でも値上げしているな。生活費も節約しなきゃ。」
奥さん「まずは交際費や食費から節約しましょうよ。あなたは飲み会に行きすぎなんだから。」
山田「そうなんだよなあ。子供ができたら教育費がかかるし、大学に行くなら学費も…」
奥さん「私たちだって、もっと年を取ったら医療費がいっぱいかかるかもしれないわよ。」
山田「先のことを考えると恐ろしいなあ。とりあえず今月は飲み会に行かないことにするよ。」
→耳の痛い会話ですね。生活費は生活にかかるお金全般、食費や教育費、医療費などその他の費用も同じように考えてください。「交際費」というのは友だちや会社の人、知り合いなどと飲んだり遊んだりするときにかかるお金のことです。
さて、ここまで代金、料金、費用の違いについて考えてきました。
まとめると、
ものを買う時に、そのものと引き換えに渡すのが「代金」
サービスを使う時に、決められたお金を払うのが「料金」
何かをするときにかかる代金や料金全般が「費用」
となります。
ただ「代金」と「料金」については「ものかサービスか」というおおまかな判断基準はあるものの、グレーゾーンの言葉も多いのが現状です。例えば私たちがいつも使う「水道の水」、これにかかるのは「水道料金」とも言いますし「水道代」とも言います。「水」という商品とも、「水道が使える」サービスともとれるわけですね。身の回りのお金がどういう考え方で「○○代」とか「○○料」と呼ばれているのか、ぜひ気にして見てみてください!
また、「代」や「料」、「費」のほかに「○○賃」という言い方もあります。これは「労働に対して払われるお金」、つまり何かをしてもらったときに対価として払うお金です。私たちに一番馴染み深い言葉は「家賃」でしょうか。これは「部屋(家)を貸してもらっていることに対して払うお金」なのです。バスやタクシーで運んでもらうときは、「運賃」と言います。余裕のある方は言い方を覚えてみてくださいね!
まだまだ冷え込む日が続いていますが、桜や菜の花、ひな祭りのイベントなど春を感じられる機会が増えてきたように感じます。お天気も春らしくなる日を楽しみに、体調にはくれぐれも気をつけて日々を過ごしていけると良いですね。さて、私たち日本語ラーニングサポートでは、春の時期も無休にて日本語のマンツーマンレッスンをお届けしております。ビジネス会話のスキルが必要な方、JLPT合格を目指す方、日常会話を身につけたい方も、ぜひ私たちのレッスンをご活用ください。
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