わけの使い方を考えましょう / 日本語ラーニングサポートLLC

わけの使い方を考えましょう
「わけ」という日本語の言葉はバリエーションが多くて分かりにくいのではないでしょうか。
■一体どんなわけ(理由)があるんですか!?
■ご説明申し上げたようなわけで、しばらくお休みをいただきます。
■寒いわけだ!エアコン(暖房)が自動でOFFになっていた。
■彼が嘘をつくわけがない。
このように色々なわけの使い方が発見できますね。
今日はそれぞれのパターンを用例とともに整理しましょう。
〈本日の目次〉
わけ=理由です。
最もシンプルに単語のみを扱って、「理由」の意味で話されています。
例:(こどもに)こんなイタズラをするわけは何!?
例:(夫に)遅くまで帰ってこないのは何かわけがあるの!?
例:(パートナーに)一体どんなわけで「別れる」なんて言うの!?
上のような日本語が自然だと思います。
つまり、色々な理由の中でも※「特別な理由」を持っている時に「わけ」と言うと非常にぴったりと気持ちを話すことができる表現になるようです。
※毎日のメールやレポート等ではやはり「理由」という言葉のほうが適切だということになりますね。
「こんな理由!」「どんな理由?」という場合に「わけ」を使って話してみましょう。
例:(上司が)最近ミスが多いのには何かわけがあると思っているよ。あまり疲れすぎないように、ね。
例:(妻が夫に、)怒らないからわけをちゃんと話してください。
上のように用例が考えられますね。
理由の長い説明をする時にも「わけ」がよく使われますね。
例:ひらがなもカタカナも漢字から作られたのです。このようなわけで漢字を眺めているとひらがなやカタカナの形を発見することができますね。
【文 パターン】 →「(くわしい説明の内容)。このような(そのような)わけで(結論部分)。」
上記のパターンの通り2つの文をくっつけることで、「わけ」を使った[説明スピーチ]のパターンを構成できます。
【説明スピーチのパターン型】
・・①説明
↓①の(ような)わけで、
・・[②言いたいこと]です/ます
※この場合は丁寧に理由を述べて説明する話し方ということになりますね。
サンプルを以下にもいくつか挙げます。
例:日本語も中国語も一般に漢字をその全部または一部分に用いて表記されることが多く、またある程度の分量の文字を共通の言語的認識の中で用いている。このようなわけで相互に特別な外国語技能の習得を必要とぜずに筆記での意思疎通が一部分可能となっているのだ。
例:春、新しい季節の訪れを告げるように鳥が鳴いて初音(はつね)、さらに鳥の声が二度三度と続いて絶えないから三音(さんね)と言い、そこから訛って「三年(さんねん)」となったそうだ。そのようなわけで、日本各地に点在する鳥が集まる不思議な要所にある坂を「三年坂(さんねんざか)」と呼ぶようになった、という話を聞いたことがある。
例:みんな、お疲れ様だったね。今回の選考の最難関と目されていた二次試験のビデオ審査を無事に通過して残すは一週間後の本戦だけだ。というわけで、3日間は部活動を完全OFFにするからゆっくり体を休めてリフレッシュして帰ってきてほしい。
「こんな理由があったから、この結果なんだ!」という発見&理解の文ですね。納得の心情を生き生きと話すことができます。
例:給料が高いわけだ。こんなに大変なアルバイトなんて経験したことがないよ。
【パターン】〈結果/状態〉わけだ。〈発見した理由を話す文〉。
上のように2つの文を使って[わけで納得する] 話し方を作りましょう。
サンプルを挙げていきます。↓↓
例:いつも行列ができているわけだ。確かに安くて最高に美味しいパフェに違いない。
例:連絡が取れなかったわけだ。高熱を出して一人で寝込んでいたなんて・・・。
例:高いわけだね。すごい音質だよ、このイヤホン。
例:話題になるわけだよ。本当にすごい小説だった。↓↓(以下には、比較対象の例示として)↓↓
■「本当にすごい小説だったから、(読んでみて)今は話題になる理由がよく分かります。」
↑この’■「・・・」の日本語文’も間違いなく良い日本語だと思います。
話者が考えていること、思っていることを、(先日読んだ小説について)上手に話すことができていますね。
しかし、綺麗な文であるために[落ち着いた]話し方であるのですね。
「なるほど!」とか「うん!間違いないよ!」「そうなんだ!」というエキサイティングな生の感情の熱を伝えるためには、やはり例に示したように「[発見]わけだ」の型の文を上手に使いましょう。
例えば桜咲く3月の東京には、、
「日本人がお花見好きなわけだ!こんなに美しい景色がこの世界にあったなんて・・・。」
[◯◯◯は絶対にない!]と強く思った時には、⇒「◯◯◯わけがない」と話して、心情をはっきりと表現しましょう。
■毎日勉強したんだから、試験に合格できないわけがない。
↑このような具合です。
絶対に!100%の自信を持って、気持ちをダイレクトに話しましょう。
例:こんなに忙しい時に残業なしで帰れるわけがないよ。
例:大丈夫、彼はN2に合格したんだからこのくらいのビジネスメールを書けないわけがないよ。
例:塩と砂糖を間違えて美味しかったわけがないのに、彼は全部食べてくれたんだ。
例:毎日働き詰めで疲れていなかったわけがないのに、父は家族の前で笑顔を絶やしたことがなかった。
※特に「[◯◯ない]わけがない」の形を取る文の場合には、ない・ないと続いてややこしいものですね。
音に惑わされそうなときは文末に注目しましょう。
「・・・わけがない」は「・・・」という部分で先に話した内容の絶対の否定を表します。事実かどうかはともかくとして、「・・・」は、話者の信じる確実な’あり得ないこと’です。
文末の気持ちのこもった部分と、その以前の「・・・」という内容を区分して考えると案外にシンプルな分パターンとして扱えるように思います。
本日の勉強は以上です。
「わけ」に注目して、いくつかの文のパターンを用例を見ながら考えて見ました。
皆様の日本語の勉強に、この記事で学んだ知識を生かしていただければ本当に嬉しい限りです。
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