ある、いるの違いを考えましょう / 「1,000円がある」は間違い!?

2024/01/28 ブログ

ある、いるの違いを考えましょう。

 

 

例えば以下のように話しますね。

■一枚の写真がある

■四人の子供がいる

いつも、よく聞く日本語の文です。

「バッグの中に何がありますか?」

「オフィスに何人の人がいますか?」

私たちのまわりには、たくさんのものがあります。人がいます。

「何もないどこか」というのはイメージしにくいものですね。最もベーシックに「そこ」「その何か」について話すための言葉です。

つまり、[■存在している=あるいる]  ということです。

↑このように基本的な動詞ですが、時として頭を悩ますことにもなるようです。

本日は「ある」と「いる」の文について、順番に整理して考えてみましょう。

 

 

 

1,モノがある

■今日はお弁当があるから、オフィスでランチを食べるよ。

↑このようにベーシックに話しますね。

見える’モノ’タッチできる’モノ’について話す時「ある」を使いましょう。

例:お金、バッグ、パソコン、ノート、つくえ、本、etc.

あらゆる’モノ’について話しますね。

また、物とは言いにくい大きな「何か」についても同様に話しましょう。【補足として】

例:ミーティング・ルームがある。

例:このホテルにはテニスコートや温泉がある。

 

 

 

2,何かがある

■今日は会社でミーティングがある

↑やはりこのようにベーシックに話しますね。

見えないし、タッチもできない。でも「スケジュールの中」や「イメージの中」の’モノ(=何か)’である。このような'モノ'について話すときにも使いますね。

例:アイデア、時間、テクニック、資格、人気、etc.

つまり、上に挙げた■の例文の場合、

①会社にミーティング・ルームがある。(←これは前項1,)

→②その部屋でミーティングがある

このように確認できます。

例:良いアイデアがあるんだ。

例:今日は時間があるから、ゆっくり話そうか。

 

 

 

3,人がいる

■私には妹がいる

「いる」についても、このようにベーシックに話しますね。

例:家族、友だち、会社の人、ボーイフレンド、etc.

あらゆる人について話すことができます。

※例は割愛します。

 

 

 

4,動物がいる

■上野にはパンダがいる

人だけではありません。生きているものについても話します

例:動物、鳥、魚、虫、etc.

「あ、ゴキブリがいる」←※春から夏へ、だんだんと暑くなるシーズンには部屋の中も時々怖いですね。

「見て!カブトムシがいるよ」←※人気がある虫のランキングNo.1ではないでしょうか。

※↑このように生きていて、動いていて、「生活をしている感じがする」’生き物’について話す時に使います。

「東京の町にもたくさんのノラ猫がいますよ」

「この川には小さな魚やザリガニがたくさんいるんだ」

これらの文はOK、良い日本語です。しかし、以下のような例は日本語のミスとなるようです。↓

▲今、インフルエンザ・ウイルスがいるんだ・・・。

↑◯「今、インフルエンザなんだ・・。/ インフルエンザにかかった・・・。」※インフルエンザ=「病気」と考えて文を作り直しました。

もちろん「インフルエンザが治ったと思っても、まだ体にはウイルスがいるから何日間か学校を休まなくてはいけない」、このように話すこともできます。

すこしライトな日本語の話し方であるこの場合には、以下のような文の形で話すことが望まれるでしょう。

◯「まだ体にはウイルスが残っているから・・・」

このように話すと[カジュアルな感じ]がなくなるのが分かります。

 

※同様の例として「微生物」や「バクテリア」「雑菌」についても言及できます。

「お腹の中は、ビフィズス菌や乳酸菌がすんでいることで健康的な環境が守られている」

(ピクニックでの公園で子供に⇒)「雑菌がいっぱいなんだから、食べる前にウェットティッシュをちゃんと使って!」

※ただし、一般的には特に最後の例文のケースなど、

「砂場にも原っぱにも雑菌がいっぱいいるんだから、食べる前にウェットティッシュをちゃんと使って!」

↑このように多くのケースで話しますし、自然な日本語であると思います。

何かが「いる」という話し方は、いわば「とても感覚的なもの」なのですね。

センスを信じて「何かがいる」と感じた時には「・・・いる」と話しましょう。

 

では、他に次の二つの項目で挙げる例についてはいかがでしょうか。

 

 

 

5,ロボットがいる? / ロボットがある?

■(アニメで⇒)「私たちの町ではどの家にもロボットがいる。このシェルターにだってロボットがいたから一人の子供時代も寂しいと感じたことはなかった。『ヒューイ(←ロボットの名前)』は教師であり、友だちであり、そして家族だった」

このケースでは「ロボットがいる」と表現したいところです。

例:私たちのクラスにはヒューマノイドがいる。※このような未来が来たら面白いですね。

SFという考え方を外して、場面を2024年現在の日常に戻しても同じです。場面をイメージしてください。

「あ、あそこにドラえもんがいるよ」

「あー、映画のブリキのロボットがいる!」

[アミューズメントパーク] にはたくさんのロボットがいて楽しいものです。

「あ、ペットロボットがいる。可愛い!」

動物などの生き物タイプのロボットもおおむね同様です。

 

しかし一方で、明らかに機械的で仕事のためのロボットには「いる」と言いにくいようです。

▲このファミレスには料理を運ぶロボットがいるんだ。

↑[?]このファミレスには料理を運ぶロボットがあるんだ。

「・・・いる」と言っても、「・・・ある」と言っても、どちらにせよアンナチュラル(不自然)な感じがなくなりません。

 

◯「このファミレスでは料理を運ぶロボットを使っているんだ」

例えば最も簡単には上の例のように、やはり動詞部分(述部)を変更して話すことが望ましいでしょう。

 

ロボットというコンピュータは人間が作ったものの中で最も人間らしいものでしょうが、私たちの言語やひいては社会にとって新しいものですから、話し方もやはり新しいパターンで「少しの工夫」を加えてあげると非常にしっくりマッチングして感じられるものですね。

 

以上、ここまで考えて整理してきたポイントを眺めてみると、

「いる」(「ある」)はやはり感覚で判断して話す動詞と言えそうです。

生きていて、動いていて、ライフの生活感が感じられるのか(何かがいる)、

■ただそこに存在しているものと思うのか(’何かモノ’がある)、

「いるのか」「あるのか」とは、話す人のセンスに任せられている言葉なのです

 

 

 

6,木がいる、は日本語のミス!?

■この公園には100本の桜の木がある

木については「ある」を選びましょう。

例:花、草、苔、etc.

つまり「植物」 [そこにある'何か']のモノなのですね。

もちろん、木も花も草も生きています。(広い意味で) 生き物に違いありません。ですが私たち(考えて日本語を話す「人」である主体)とはあまりに違います。

動物や虫とも全然違いますね。生活とか活動を共感として感じられないないものですから、これら植物については「ただそこにある(≒立っている)」と話します。

「ピンクと白の花がある

「この庭には、薬になる草もある毒になる草もある

上の例のような具合です。ただし、美しい日本語の観点からは文を作り直すことも考えたいところです。

◯:ピンクと白の花が咲いている。※【発展形】→ピンクと白の花が一面に咲き乱れている。

◯:この庭には、薬になる草も生えているし、毒になる草も生えている

よりナチュラルな感覚としては、このように日本語の文を検討することができます。

 

 

 

以上、1、〜6、の項目を見てみました。

「ある」・・・何かモノ

「いる」・・・生活や活動のムードを感じられる生き物やその他の何か

基本的に上のように整理しましょう。

そしてこの前提を踏まえた上で、

どのように文を作って話すべきか、判断に迷ったり不自然さを感じる場合には動詞(の部分 / 述部パート)を変更して文を作り直すことが大切な点だと確認できました。

※どうしてもアンナチュラルな感じを受けてしまうときは、既に不自然なケースだということに違いありません。[「ある」や「いる」というベーシックな動詞に言葉を追加するべき場合] を日本語表現の選択肢としてストックして(/念頭に置いて)おきましょう。

 

 

では本日の記事の最後に、「ある」と「いる」と一緒に [数の言葉] を用いる文について考えます。

⇒ つまり、「いくつ ある/いる」のか、ということです。

↓↓↓

7,カウントする

1,000円ある。[◯]

②1,000円がある。 [?]

①の文は問題ありません。良い日本語です。

②の文は正しい日本語とも考えられますが、ちょっと珍しいケースだと思います。

「ある」とは、[’何かモノ’がある] という意味の文を作ることは既に確認しています。

つまり「② 1,000円がある」は、=「1,000円というモノ」があるを意味します。

日本のお金である「1,000円」は一枚の紙のお金(お札)ですから、

②' 机の上に1,000円がある。

②'' カバンの中に1,000円がある。

②’や②’’の場合には問題のない日本語です。

 

A:今いくら持ってる?

B:1,000円持ってるよ。

↑一方で、このように1,000円という金額を持っていること、つまり「いくら」お金があるのかを話す場合には「が」を使わないで文を作ることが大切なポイントです。

※[数字+単位] は、副詞として扱いましょう。ダイレクトに「いる」「ある」、またその他の動詞部分(述部パート)につなげて話さなければなりません。

■お金がいくら

1,000円ある / 2,000円ある、他

■メンバーが何人

1人いる / 2人いる、他

■ネコが何匹

1匹いる / 2匹いる、他 ※可愛いペットは「一人、二人・・」とカウントしたくなる気もしますが、、

■テストが何回

1回ある / 2回ある、他

↑わずかに例を挙げました。全ての「いる」「ある」のカウントに関して同じです。ミスが出やすいポイントでもありますので、しっかり覚えて自分の話し方を確認しましょう。※ダイレクトな言葉のコネクションを大切に!

上述の点は、助詞の「が」一つの問題ではありますし、例えば間違えて話してしまっても話したいことは相手に伝わると思います。

しかし、綺麗な文の形で話す日本語は格好がつくものです。

いつも美しい日本語で「ぺらぺらの日本語上手」を目指しましょう!

 

 

 

 

本日のブログ記事では「ある」と「いる」という存在の動詞に関して簡単な整理をしてみました。

何か勉強に役立つポイントを見つけていただければ嬉しい限りです。

 

先月の終わりには、2023年12月のJLPTの試験結果が発表になりましたね。

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2024年の大きなキャリアアップを目指して今年も日本語の勉強を頑張りましょう。

 

 

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