えびの背中はなぜ曲がったのか というお話を読みましょう。今回はpart2をご紹介します!
えびの背中はなぜ曲がったのか というお話を読みましょう!
前回はこのお話のpart1をご紹介しました。
今日はpart2です。
Part1のあらすじ→あるところに自分が一番大きいと思っていたヘビがいました。でも、自分より大きなワシと出会って、あなたが世界で一番大きい生き物だとワシを褒めました。褒められたワシは、嬉しくなって、本当に自分が一番か確かめるために旅に出ました。
一日海の上飛んで疲れたワシは、大きな木の棒のようなものにとまって少し休んでいたのですが…
part1を全部読みたい方はこちら↓
https://nihongojikan.jp/blog/20240124-4228/
「えびの背中はなぜ曲がったのか」part2
ワシ:「おっと!!」
ワシは、海に落ちそうになりました。
えび:「おや?誰だい?僕のひげの上で寝ていたのは。」
ワシ:「これはこれは…。棒かと思ったらあなたのひげだったんですね!」
えび:「僕は、伊勢えびだから大きいのさ!はははは!」
ワシ:「今、私は自分より大きい生き物を探して旅をしていたんです。あなたは私の10倍くらいあります!あなたが世界で一番大きい生き物ですよ!」
えび:「そうか。確かに僕は大きいからな。」
えびは、ワシに自分が一番大きいと言われて嬉しくなりました。
そして、本当に自分が一番なのか確かめたくなって、海の中を旅することにしました。
何キロも海の中を進み、たくさんの生き物を見ました。
しかし、えびより大きい生き物はいませんでした。
えび:「やっぱり僕が一番大きいんだ!!はあ~、たくさん泳いだら疲れたな。ちょっとここで休もうか。」
えびは近くにあった大きな穴に入って、少し休憩しました。
すると、急に大きな穴がゴゴゴゴゴゴ!と動き出しました。
えび:「お!なんだ?」
クジラ:「誰だい?私の鼻の中に入っているのは!」
えび:「え!これは、クジラさんの鼻だったんですね!!!あまりに大きくて、気が付きませんでした!」
クジラ:「そうだよ!私は世界で一番大きいから……は、は、はっくしょん!!!!」
えび:「ひゃああああ~~~!!」
クジラが大きなくしゃみをしたので、えびは吹き飛ばされて、硬い岩にぶつかってしまいました。
えび:「あ~、いたい!!!」
岩にぶつかってえびは背中にけがをしました。
そこからずっとえびの背中は曲がってしまったということです。
いかがでしたか。
えびの背中が曲がってしまった理由が分かりましたね!
まさか、クジラのくしゃみで飛ばされてしまったとは思いませんでしたよね!
今回のお話は、動物たちが旅に出るというストーリーでしたが、実は伊勢神宮にお参りに行く途中だったというお話もあるようです。
昔話ですので、同じお話でも内容が少し違うことがありますので、皆さんも気になったら調べてみてください。
それではここからは、本文の中に出てきた日本語の表現や単語を紹介するコーナーです。
今日は、「~倍」と数学、数字に関係する表現を紹介したいと思います。
本文では、「あなたは私の10倍くらいあります!」という言葉がありましたね。
どんな意味なのでしょうか、さっそく見てみましょう。
【倍】
Sample1 彼は私の倍(2倍)の給料をもらっている。
Sample2 今年の受験生、去年の1.5倍らしいよ。
Sample3 A会社の売り上げは昨年と比較して約5倍に増加しました。
Sample4 このドラマで話している日本語、速すぎて聞き取れないから、0.5倍速にして見ようよ。
Sample5 彼はプロの歌手になるために人一倍努力しました。
1倍は×1、2倍は×2、3倍は×3ですね。
Sample1のように「倍」だけで使うと×2という意味になります。
Sample4の「0.5倍速」というのは、「速」はスピードという意味ですから、×0.5のスピードで見ましょうという意味ですね。つまりスロー再生です。最近はスピードも選べて便利ですよね。
Sample5の「人一倍」は慣用的に使われる表現です。他の人の2倍~したという意味で使います。どうして「一倍」なのかと思った方もいると思いますが、これは昔の日本では「一倍」が×2という意味だったんです。時代は変わり、今は「一倍」は×1になりましたが、表現はそのまま残っているんですね。
ここからは数学で使う記号、+、-、×、÷は日本語で何と言うのか見ていきましょう。
初級日本語の教科書ではあまり出てきませんが、実は気になるという学習者さんも意外にいらっしゃるようですので、本日ご紹介いたします。
・1+1=2
これは日本語で、「1たす1は2」と読みます。
このような数学の式では、+は「足す(たす)」ですね。
・1-1=0
「1ひく1は0」と言います。
-は「引く(ひく)と読みます。
数学ではないところでの+、-は「プラス」「マイナス」と言うこともあります。
例えば、電池のプラス、マイナスや、プラスドライバー、マイナスドライバーなどです。
・1×1=1
「1かける1は1」と読みます。
×は「掛ける(かける)」ですね。
・1÷1=1
「1わる1は1」です。
÷は「割る(わる)」と読みます。
これらの単語を使った面白い表現があります。
「足して2で割ったような~」です。
人の顔を説明する時によく出てきます。
例えば、田中さんがどんな顔かという話題で…
「田中さんはイケメンだよね。俳優のAさんと歌手のBさんを足して2で割ったような顔じゃない?」
AさんとBさんはどちらも有名でハンサムな人です。
田中さんは、AさんとBさんと似ている。AさんとBさんを混ぜたような顔ですという意味ですね。
いかがでしたか。
今日は、「えびの背中はなぜ曲がったのか」part2と数学、数字に関する日本語をご紹介しました。
お楽しみいただけましたでしょうか。
また次回のブログでも、面白い日本語のお話や文法、単語解説をアップしますので、是非読みに来てください!