くるみ割り人形 を知っていますか。オノマトペに注目しながらクリスマスにぴったりな物語を読んでみましょう!
くるみ割り人形 というお話を知っていますか。
有名なバレエの曲ですね。
今日は、くるみ割り人形がどんなお話なのかを日本語で見てみましょう。
クリスマスのお話なので、この時期にぴったりですね!
また、この物語は長いので、part1とpart2に分けてご紹介します!
今日は、前半のpart1をご覧ください!
「くるみ割り人形」part1
今日は楽しみにしていたクリスマスイブのパーティです。
クララは窓の外を見ながら、ドロッセルマイヤーおじさんが来るのを待っていました。
「メリークリスマス!はっはっは。みんな今年も一年いい子にしていたかい?」
おじさんが、大きな袋を持って家にやってきました。
「はーい!!」
パーティに来ていた子供たちは、おじさんのところへ走っていきました。
クララもおじさんのところへ行きました。
おじさんの袋の中には、たくさんの人形が入っています。
「おじさん、これ何?」
クララは、一体の兵隊(へいたい)のお人形を取って、言いました。
「おお、それは、くるみ割り人形だよ。ほら、見てごらん。くるみをこの人形の口に入れると、人形がくるみを割ってくれるんだ。」
「わー!すごい!こんなお人形を見たの初めて!私、これがいい!」
クララは、くるみ割り人形がとても気に入りました。
ところが、お兄さんのフランツがやってきて、
「なんだ、この人形。変なの!僕の人形のほうがずっとかっこいいよ。」
と言って、クララのくるみ割り人形を取りました。
「あ!私のお人形よ!返して!」
クララが、くるみ割り人形を取り返そうとしたとき、
ガッシャーン!!!
フランツがくるみ割り人形を落としてしまいました。
「どうしよう。お人形の腕が壊れてしまったわ…。」
クララが泣いていると、おじさんがハンカチを持ってきてくれました。
クララはそのハンカチを、くるみ割り人形の腕に巻いて、治してあげました。
「さあ、クララ。もう寝る時間だよ。明日には人形も元気になっているよ。」
おじさんは、クララに言いました。
クララは、ベッドへ行きましたが、くるみ割り人形が心配で眠れなくなってしまいました。
そこで、静かにベッドから出て、クリスマスツリーの前に置いたくるみ割り人形を見に行きました。
その時、12時のチャイムがボーンボーンとなりました。
すると、あら不思議!
クララの体は、お人形と同じくらいに小さくなってしまったのです。
急に後ろから、ドドドドドという大きな音がして、クララが後ろを見てみると、たくさんのねずみたちがこちらへ走ってきます。
危ない!!
さて、クララはどうなってしまうのでしょうか…?
つづく…
さて、今回は「くるみ割り人形」のpart1をご紹介しました。
今回のお話には、「ガッシャーン」「ドドドドド」などオノマトペがたくさん入っていましたね。
今日は日本語のオノマトペを少しご紹介したいと思います。
オノマトペとは…
状態や音を言葉で表したものです。
犬の「ワンワン!」という声や、ドアが閉まる「バタン」という音は、擬音語(ぎおんご)と呼ばれるオノマトペです。
楽しみな気持ちを表す「ワクワク」や、光っていることを表す「ピカピカ」というのは、擬態語(ぎたいご)というオノマトペです。
くるみ割り人形のお話に沿って、オノマトペを見てみましょう。
【何かが落ちた/壊れた/ぶつかったとき】
・ガッシャーン ガラスのような硬いものによく使います。
Sample1 ガッシャーンという音がして、振り返ると新人がお皿を割っていた。
Sample2 ボールを投げたら、ガッシャーンと窓を割ってしまった。
・ドン 重みのあるものに使います。
Sample1 棚の上に置いていた厚い辞書がドンと落ちた。
Sample2 今ドンって音聞こえなかった?ねこが棚からおりたのかな。
・バーン 地面に強くぶつかったようすを表します。
Sample1 柔道で、バーンと畳に叩きつけられた。
Sample2 バーンという大きな音がして、見てみたらトラックとバスが衝突事故を起こしていた。
【チャイム/ベルの音】
・ボーンボーン 昔の大きな時計の音、お寺の鐘の音
Sample1 ボーンボーンと3時のチャイムがなった。
Sample2 除夜の鐘がボーンボーンと鳴り始めた。
・リンリン 小さいベルや、電話のなる音
Sample1 リンリンって聞こえてきた!サンタさんが来たかも!
Sample2 さっきからリンリンなってるけど、誰の携帯?
・ピーンポーン 玄関のベルや、レストランで店員を呼ぶときのベルの音
Sample1 家のドアチャイム、ピーンポーンってならないよ。壊れたかな。
Sample2 注文、決まった?ピーンポーン押して?
【走るとき】
・ドドドドド たくさんの人や動物が一緒に勢いよく走っているようすを表します。
Sample1 馬がドドドドドと走っている。
Sample2 あっちからドドドドドってみんな走ってくるよ。マラソン大会だね。
・バタバタ 焦りながら、走っているようす
Sample1 二階からバタバタと音が聞こえたから、何かと思ったら、姉がゴキブリから逃げていた。
Sample2 3歳の息子は、夜のトイレが怖いので、いつもバタバタと走って帰ってくる。
☆バタバタには他にもよく使う用法があります。
Sample 最近はバタバタしていたから、家事ができていない。
これは忙しいという意味です。日常会話でよく使います。
いかがでしょうか。
オノマトペは、これ以外にもたくさんあります。
会話の中でどのオノマトペを使うかによって、意味や印象が大きく変わります。
皆さんも、よく使える日本語のオノマトペを見つけて実際に使ってみましょう。
それでは、今日はここまで!
また次回のブログでお会いしましょう。