雪女という話を知っていますか?日本語読み物を読んで楽しく学習しましょう!
雪女という昔話を知っていますか?
今日は、日本の怖い話、「雪女」をご紹介しようと思います。
日本は、最近寒くなってきて、北の方ではもう雪が降っているそうですね。
「雪女」は、こんな寒い時期にぴったりの冬のお話です。
少し長いお話なので、part1とpart2に分けてお届けしようと思います。
今回は、part1です。
さて、どんなお話なんでしょうか。
早速読んでみましょう。
「雪女」part1
むかしむかし、茂作(もさく)と巳之吉(みのきち)という親子がいました。
ある冬の寒い日、二人が山の中で仕事をしていると、突然天気が悪くなり、雪が降り始めました。
巳之吉:「あ、雪だ。」
しばらくすると、雪はだんだん強くなり、茂作と巳之吉は前が見えなくなってしまいました。
茂作 :「これじゃ、山を下りられないな。」
巳之吉:「そうだね。あそこの小屋に入ろう。」
二人は、山の中にあった小さな小屋を見つけて、中に入ることにしました。
茂作 :「いやあ、大変なことになったな。」
巳之吉:「今日は帰れそうにないから、ここに一晩泊って行こうか。」
茂作 :「そうだな。」
待っていてもなかなか雪が止まないので、二人はここに泊まることにしました。
電気も何もない小屋で、二人はしばらく雪の話をしていましたが、昼間の仕事で疲れていたので、いつの間にか眠ってしまいました。
真夜中のことです。
冷たい風が顔に当たって、巳之吉は目を覚ましました。
すると、小屋のドアが少し開いていて、誰かが立っているのが見えました。
巳之吉:「だ、誰だ?」
よく見ると、きれいな女の人が立っています。
女の人は、口から白い息をふーっと吐いて、茂作の顔にかけました。
すると、茂作の顔がだんだん青白くなって、それから動かなくなりました。
巳之吉:「ひっっ!雪女だ!助けてくれ!」
雪女は、ゆっくり巳之吉のほうへ近づいてきました。
そして、雪女は巳之吉の耳の近くで言いました。
雪女 :「あなたはまだ若いので助けてあげましょう。しかし、今日ここで見たことは誰にも話してはいけませんよ。もし話してしまったら、あなたの命は終わるでしょう。」
そういうと、雪女はスッと消えていきました。
巳之吉は、あまりの怖さに気を失ってしまいました。
雪は止み、朝になりました。
巳之吉は目を覚ますとすぐに茂作のところへ行きましたが、茂作はもう冷たくなって死んでしまっていました。
それから1年が経ちましたが、巳之吉は父親が亡くなってすっかり落ち込んでしまい、1人寂しく暮らしていました。
そんなある日の夜、巳之吉が家で仕事をしていると、トントントンとドアを叩く音が聞こえました。
巳之吉:「誰だ?」
ドアを開けると、そこにはきれいな女の人が立っていました。
女の人:「こんばんは。こんな遅くにすみません。ちょっと道に迷ってしまいまして、今晩泊めていただけませんか。」
巳之吉:「どうぞどうぞ!狭い家ですけど!」
巳之吉は、顔を赤くしながら、女の人を家の中に入れてあげました。
巳之吉:「外は、寒かったでしょう。今温かいものを作りますね。」
女の人:「ありがとうございます。」
つづく……
いかがでしたか。
読んでいるだけでも、寒くなってしまいますね。
続きが気になった方は、是非この後にアップされるpart2も楽しみにしていてください。
それでは、この後は冬に使える表現・語彙をいくつかご紹介します。
日常会話はもちろん、作文や、手紙、日記を書く時にも使えますので、便利だなと思ったものがあれば、積極的に使ってみてくださいね。
まずは、寒いと冷たいの違いから見ていきましょう。
【寒い】
Sample1 今日の東京は、5℃か…。寒いね。
Sample2 この部屋、エアコンついてるの?すごく寒いんだけど!
【冷たい】
Sample1 冬に、こたつで冷たいアイスを食べるのが幸せなんだよ。
Sample2 A:わ!冷たい!温泉なのにどうしてこんなに冷たいの?
B:それは、水風呂だよ。サウナの後で、入るんだ。
寒いは、気温のことについて使います。
冷たいは、物に使います。
× この会議室は冷たいね。
× 寒いビールが飲みたいな。
それでは、どんどん他の表現も見ていきましょう。
【ひんやり】
Sample1 今日は風がひんやりしているね。
Sample2 この枕ひんやりしていて気持ちがいい。
涼しいと似たような意味ですが、涼しいというのは気温についての話で使います。
ひんやりは、風や空気などにも使えますし、Sample2のように枕など物にも使えます。
冷たい、寒いよりも程度が低く、秋によく使う表現です。
【ガタガタ/ブルブル】
Sample1 (犬をお風呂に入れた後)寒くてガタガタしているから、早くドライヤーで乾かさないと。
Sample2 寒すぎて、家の中でもブルブル震えちゃうよ。
寒いと人や動物は、震えてしまいますよね。その様子を表すことができるのが、ガタガタやブルブルです。
インフルエンザなどの風邪になったときも、身体の中が冷たくなった感じがして震えてしまいますよね。そんな時にも使える表現です。
【凍る/凍りそう】
Sample1 わ!プールの水が凍ってる!
Sample2 今日、手袋持ってくるの忘れちゃったから、手が凍りそう。
寒すぎて、水や物が氷のようになっている時に使えますね。
「凍りそう」と言えば、実際には凍っていないけれど、凍ってしまうくらい寒いということを表すことができます。
今日の日本語学習は、いかがでしたか。
例文もいくつか載せているので、単語だけでなくフレーズごと覚えてしまいましょう。
今日学習した寒い時に使える表現や語彙を、是非この冬使ってみてください。
また、今週末はJLPT試験ですね。
風邪には十分気をつけて、試験頑張ってください。
それでは、また次回のブログでお会いしましょう!