出かける、と出るの違いを考えましょう / 日本語ラーニングサポートLLC
出かける、と 出るの違いは何でしょうか。
どちらも「外へ行く」ことですが、色々な場面を見てみると二つの言葉に違いが見つけられるようです。
今日のブログ記事では一緒に例文を見ながら考えてみましょう。
〈出かける〉 vs 〈出る〉
1,出かけるって何でしょうか?
2,出るって何でしょうか?
3.「出かける」と「出る」の文を作りましょう。
1,出かけるって何でしょうか?
「出かける」・・・’自分の場所(マイポジション)’から外出すること
例:今日の午後、出かけます。
例:昨日、渋谷まで出かけました。
例:明日は一日出かけないつもりです。
上の例文を見てみると、、
出かける = 「家(や会社など自分のいる場所/マイポジション)の外へ行く + 外で何かをする」
このようにイメージできるようです。
※ちなみに「何かをする」というのはお散歩のようにただ歩くこと、心のリフレッシュに外をぶらぶらするのでも良いと思います。
もう少し例を見てみましょう。
◯明日は友だちと映画を見るつもりです。夕方、出かけます。
△明日は友だちと映画に出かけます。
↑◯明日は友だちと映画を見に行きます。 / 映画館へ行きます。
2つ目の文は少し不自然に感じます。
「出かける」という言葉は、「外へ行く。何かをする。」という意味の言葉です。
シンプルに「・・・出かける」だけで文を作ることが出来たら間違いのない表現ができると思います。
「具体的に何をするか」を話す必要はありませんから便利に使えそうですね!
A:今日の夜、食事に行きませんか?
B:ごめんなさい、今晩はちょっと出かけますので・・・・。
A:そう・・・。
何事もあきらめないことは大切ですが、しつこいのはNGです。
Aさんと食事をすることについて、やさしく「だめですよ」と言うことができました。※上のケースで、本当にただスケジュールの問題である場合にはリスケジュールを相談しましょう。
[?]運動に出かける
→◯ジムに行く。 / 運動しに行く。
[?]友達のうちに出かける
→◯友達のうちに行く。
[?]中国まで出かける
→◯中国まで行く。 / 中国へ旅行する(/ 出張する)。
【まとめ】
「出かける」は、遠くない場所へ長くない時間「何かをする」ために家の外へ行くこと、でしょうか。
※ここで言う「家」とは、自分のうちの他にも会社など自分のデスクがあるような場所のことです。←マイポジション!
A:あれ、山田さんは?
B:昼から出かけていますよ。
↑例えば、このような場合が考えられます。
2,出るって何でしょうか。
「出る」・・・内から外へポジション(位置)が動くこと
例1:今日の午後、出ます。←うちや会社などのマイポジションからどこか外へ行くそうです。
例2:ミーティング中ですが、少し出ます。
いかがですか?
例1の「出ます」は、「出かけます」と入れ替えて話すことができますね。
つまり、例1のケースでは「出る」と「出かける」に意味の違いはありません。※もちろんニュアンスは同じではないです。
例2の出ますは、ミーティングルームから「いなくなります」という意味で話しています。
つまり、例2のケースでは「出る」と「出かける」の意味が違っています。
「出る」という言葉はシンプルなだけに色々な場面で使われるようですね。
■今日のミーティングでは、いいアイデアが出た。
↑アイデアが生まれたのですね。
■明日、新しい絵文字が出るよ。
↑絵文字がリニューアルしてリリースされるそうです。
■社長が今日のニュースに出た。
↑社長をニュースで見ることが出来ます。
ここまで、どれも細かな違いはありますが「登場する(=いままでなかったものが現れた)」という意味だと考えることができます。
以下は、ディナータイムの会話です。
A:しょうゆ取って。
B:はい。どうぞ。(しょうゆのボトル/ケース/瓶を渡して)←※「しょうゆさし」と言います。
A:あれ、しょうゆ(が) 出ないよ。
B:キャップの上のところを押すと出るよ。・・・ほら。
A:ありがとう。
しょうゆが容れ物の中から外に動くという意味ですね。例2の文中の「出る」の他、ここまで見てきた「出る」というモーションに大体同じようなムードが感じられると思います。
【まとめ】
「出る」は、
■どこかへ行く
■いなくなる
■現れる
■中から外へポジションが変わる
上のような意味を持った言葉だと考えられますね。
バリエーションを考えます。以下の例文も同じように理解することができるでしょう。あまり厳しくボーダーを作らずにラフに大きく考えて・・・、
例:しばらく出張に出るんだ。
例:家を出て、もう何年たつだろう。
例:(ドラマで、)次のシーンで彼が出るんだよ。
例:ストレスが溜まると症状が出るんだ。←お休みも大切ですね!
例:冬になると昔けがした足に痛みが出る。
例:昨晩は2時間しか寝られなかったから、あくびが出て止まらない。
例:東京へ出てから毎日が楽しいけど忙しい。≒「大きな町」に引っ越したのですね。
例:ポケットからハンカチが半分出ているよ!←ファッションはいつも綺麗に格好良くありたいものです。
3,「出かける」と「出る」の文を作りましょう。
二つの言葉で、できるだけ’同じこと’に近い意味の文を書いてみましょう。
■出かける・・・明日は、ハイキングで高尾山まで出かけます。←※高尾山は東京の西部の山、私はこの場所が好きで時間のある時はよく出かけます。
【ワン・ポイント】明日は高尾山までお出かけです。
お出かけ、とは良い言葉ですね。名詞です。
例:週末は久しぶりのお出かけなんです。
例:明日の夜のお出かけには何を着ていこうかな。
このように使います。どちらも可愛らしいスケジュールのようですね。
■出る・・・明日は、久しぶりに新宿を出るんです。高尾山へハイキングに行きます。
↑毎日のお仕事をお疲れ様です。いつも新宿にいますが久しぶりに、、、
①新宿を出る
②新宿から出る
①、②、どちらのバージョンも問題ありません。※助詞は日本語の美しい「リズム」です。
(オンライン・ミーティングで、↓)
ミーティングを出る。 / ミーティングから出る。←問題ありません。
(シャワールームで、↓)
水は左から出る。お湯は右から出る。←問題ありません。
[?]水は左を出る。/[?]お湯は右を出る。←意味の分からない文です。
「いなくなる」の場合には・・・を/から、のどちらでも問題ありません。※他に「中から外へポジションが動く」の時も同じですね。
「現れる」の場合には・・・[から]で、位置(ポジション)をしっかりと話す文を作りましょう。
私たちは、「から」という助詞を使うことで(ハッキリ!と)「位置としてのポイント」を伝えることができるのですね。
例:
どこかへ出かける時は必ず声をかけてくださいね。
毎晩会社を出るのは7時頃です。
例:
弟と一緒に出かけるのは本当に久しぶりです。
弟と一緒のお出かけは本当に久しぶりです。
例:
オフィスは、新宿三丁目駅のC8出口を/から出てすぐです。
(カフェで)お飲み物は左のカウンターから出ます。
さあ、今日の勉強はここまでです。
最後に「出かける」と「出る」を使って文を作る練習をしてみましょう!
【問題】( )に「出かける」「出る」「お出かけ」のどれか適切な言葉を入れて文を完成させましょう。
①今日の午後は友だちと会う用事があって( )んです。
②たくさんの意見が( )のが良いミーティングだと思います。
③週末の( )が楽しみだなあ!
・・・。どうですか?
正解は記事の最後にありますから自信を持って確認してみてくださいね。
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【問題の答え】
①出かける②出る③お出かけ