オンライン日本語読みものシリーズからJLPT対策問題を出題!N3レベルの方におすすめの問題です!

2023/05/18 ブログ

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さて本日は、JLPTもあと2か月をきったということで、JLPT読解問題の練習ができるようお話を用意しました!

本日のお話は2023年3月16日にアップした「三枚のお札」というお話です。

今回は少し省略している部分があるので、まだこちらのフルバージョンを読んでいない方は、先に読んでから問題に挑戦するのもいいと思います!

「三枚のお札」フルバージョンはこちら↓

https://nihongojikan.jp/blog/20230316-4067/

 

「三枚のお札」

昔々、ある山のお寺に一人の小僧さんがいました。

ある秋の日のこと。

小僧:「和尚さん、栗拾いに行きたいです。」

和尚:「あの山には怖いやまんばが出るんだぞ?」

小僧:「どうしても山に行って栗拾いがしたいんです!」

和尚:「うーん。わかった。その代わり、これを持っていきなさい。」

和尚さんは、三枚のお札を小僧さんにあげました。

和尚:「これは、お守りのお札だよ。もし、やまんばに会ったら、これを使いなさい。きっとこのお札がお前さんを守ってくれるぞ。」

小僧:「ありがとうございます!行ってきます!」

 ※やまんば 山に住んでいる怖いおばけ、妖怪のことです

 

小僧さんは、お札をもらって栗のたくさんある山まで行きました。

栗の木の下に着くと、そこにはたくさんの大きな栗の実がゴロゴロ落ちていました。

小僧:「わあー!!  (1)  !いっぱい拾って帰ろう!」

小僧さんは、もう3枚のお札や恐ろしいやまんばのことなどすっかり忘れて、夢中で栗を拾い続けました。

気が付くと、あたりは暗くなっていました。

小僧:「ああ、もうこんな夜になっちゃった…。お寺まで帰れるかな。」

小僧さんは、だんだん怖くなってきました。

すると、そこに一人のおばあさんが近づいてきました。

おばあさん:「おやおや、どうしたんだ?こんなところで。栗拾いか?」

小僧:「わあ!びっくりした!やまんばが出た  (2)  !」

おばあさん:「ははは。お前さん、寺から来た小僧だな?今日はもう遅いから、私の家へ来なさい。栗を茹でてやるから。」

小僧:「いいんですか。ありがとうおばあさん!」

 

小僧さんは、親切なおばあさんの家へついて行きました。

おばあさんは、大きな鍋で栗をたくさん茹でて、小僧さんに食べさせてくれました。

小僧さんは、たくさん栗を食べると、眠くなってきました。

そして、おばあさんが       (3)       しまいました。

夜遅く、変な音が聞こえてきて、小僧さんは目を覚ましました。

シャッ、シャッ、シャッ………

小僧:「ん?なんの音だろう?」

小僧さんは、音のする部屋へ行って、部屋の中を見てみました。

すると…

なんということでしょう!!!!!

おばあさんが怖い顔で、大きな包丁を研いでいたのです。

おばあさん:「うひひ。早くあの小僧を食ってしまおう。」

小僧:「ひゃあ!やまんばだぁ!」

小僧さんはびっくりして、声を出してしまいました。

そして、やまんばに見つかってしまいました。

やまんば:「おい、何してるんだ?」

小僧:「あの…ちょっとトイレに行きたくて。」

やまんば:「だめだ。部屋で寝ていろ。」

小僧:「どうしても行きたいんです!」

やまんば:「ああ、うるさいな。わかった。     (4)      。」

やまんばは、小僧さんが逃げないように体を縄で縛って、トイレに連れて行きました。

 

(中略)

やまんば:「逃げたな!!!」

やまんばは、急いで小僧さんを追いかけました。

やまんば:「待てぇー!」

小僧:「大変だ!これじゃ、捕まってしまう!」

小僧さんは、2枚目のお札を出しました。

小僧:「大きな川を作ってください!」

すると、大きな川ができて、やまんばは川に流されてしまいました。

小僧:「やったぞ!これでもう追いかけてこないだろう。」

  (5)  …後ろを見てみると、やまんばが川を泳いで追いかけてきていました。

小僧:「うわあ!」

小僧さんは、三枚目のお札を出し、

小僧:「火の海を出してください!」

すると、やまんばの周りに火の海ができました。

やまんばは、火に囲まれて動けなくなりましたが、すぐに火を吹き消して、小僧さんを追いかけます。

 

その間に、小僧さんは、自分のお寺に着きました。

お寺では、和尚さんがお餅を焼いていました。

小僧:「和尚さん!助けてください!やまんばが   (6)   。」

和尚:「ほう、それでは、私の後ろに隠れなさい。」

 (後略)

 

問題1 (1)、(2)に入る言葉はえらんでください。

 

(1)①おいしいそうだ ②おいしそうだ ③おいしいようだ ④おいしいらしい

 

(2)①んですね ②と感じました ③かと思った ④ように見ました

 

問題2 (3)、(4)を正しい順番にしてください。

 

(3)おばあさんが                   しまいました。

①眠って

②スースーと

③布団で

④敷いてくれた

 

(4)ああ、うるさいな。わかった。                   

①やる

②外の

③連れていって

④トイレに

 

問題3(5)(6)に入る言葉をえらんでください。

(5)①ところが ②すると ③そして ④やはり

 

(6)①来ているかもしれません ②来ていると思います ③来ているんです ④来ているらしいです

 

 

 

 

解答

問題1(1)②おいしそうだ

小僧さんは自分で大きな栗を見て、多分おいしいだろうと思ったので「おいしそうだ」を使います。

「おいしいそうだ」は人から聞いた話や、ニュース、新聞などを見たり聞いたりして知ったことを話す時に使います。

 

(2)③かと思った

「~と思ったけれど、違っていた」という時は、「~かと思った」といいます。

 

問題2(3)④③②① おばあさんが敷いてくれた布団でスースーと眠ってしまいました。

「スースーと」というのは、気持ちよく眠っているようすを表しています。

 

(4)②④③① 外のトイレに連れていってやる

「Vてやる」で「~してあげる」という意味になりますね。

これは、人→ペット、おばあさん→子供など目上の人が目下の人に何かしてあげるときに使います。

 

問題3(5)①ところが

「ところが」は自分が思っていたことと違うこと、意外なことが起きたということを表しています。

 

 

(6)③来ているんです

小僧さんは和尚さんにやまんばが来ていて大変なんだという状況を説明しています。

事情や状況を説明するときは、「んです」を使うと自然になりますね。

 

 

それでは今日もお疲れ様でした!

また、次回のblogで会いましょう!