日本語で昔話を読みましょう!「金太郎」をご紹介します!

2023/04/10 ブログ

皆さん、こんにちは。

最近は、春の太陽がぽかぽかしていて気持ちがいいですね。

夜はまだ冷えますが、お昼は半袖でも過ごせるくらいになりました。

花粉はまだまだ続いていて鼻水や目の痒さがまだありますね。

皆さんは花粉、もう大丈夫ですか?

 

さて、7月のJLPTまであと約3か月!!

もう試験の準備をしている方も多いと思います。

私たちも皆さんの日本語学習のお手伝いができればうれしいです。

そこで今回は、日本の昔話「金太郎」をご紹介したいと思います。

是非、リーディングの練習にご活用ください。

 

 

「金太郎」

昔々、金太郎という元気な男の子が山の中に住んでいました。

優しいお母さんと二人暮らしです。

金太郎はいつも、お母さんが作ってくれた赤い腹かけを着て、山の動物たちと遊んだり、まさかり(斧のような木を切るときに使う道具)を担いで仕事をしていました。

うさぎや、さる、しか…山の動物たちは、みんな金太郎の友達です。

金太郎:「よし、今日はすもうだ!」

はっけよーい、のこった!!!

うさぎ:「あーあ、ぼくの負けだ~!」

金太郎:「じゃあ、次はあの大きな木の下まで、競争だ!」

よーい、どん!!!

さる :「また、金太郎が一番だ!」

 

うさぎ:「いやあ、すごい!いつも金太郎が勝つなぁ!」

さる :「本当だね。金太郎に勝てる人はいないよ!」

金太郎は、力持ちで優しいのでみんなの人気者でした。

金太郎は、毎日動物たちとたくさん遊んだ後、仕事をしなければなりません。

大きなまさかりで木を切って、家へ持って帰ると優しいお母さんが迎えてくれます。

お母さん:「おかえりなさい。今日もありがとう。今日のすもうはどうだった?」

金太郎 :「もちろん一位だったよ!」

お母さん:「金太郎はやっぱり力持ちですごいのね!でもね、友達には優しくしないとだめよ。」

金太郎 :「はーい!わかってるよ、お母さん!」

 

そんなある日、

しか  :「おーい、金太郎!みんなで、向こうの山まで行かない?おいしいブドウがあるんだってよ!」

金太郎 :「おお!それはいいね!よし、行こう!」

金太郎と、動物たちはみんなで向こうの山にブドウを食べに行くことにしました。

すると、

さる  :「あーあ、橋が壊れてる。これじゃ、向こうに渡れない。」

うさぎ :「本当だ!この前まで橋があったのに!」

しか  :「きっと、この間の台風で飛ばされたんだ。どうしよう…。」

金太郎 :「じゃあ、ここの木を倒して、橋を作ればいいのさ!」

金太郎は、大きな木を一人で押しました。

金太郎 :「よいしょ、よいしょ!」

動物たち:「頑張れー!!金太郎!もう少し!」

金太郎 :「うーん!!!よし!」

ドッシーン!!!

大きな木が倒れて、橋ができました。

金太郎 :「さあ、みんな渡って!」

動物たちは、木の橋をどんどん渡っていきます。

ところが、あら危ない!一番後ろのうさぎが足を滑らせて、橋から落ちそうになりました。

金太郎 :「おい!うさぎ君大丈夫かい?」

すぐに金太郎が走って行って、うさぎを助けました。

うさぎ :「ありがとう!金太郎!君がいなかったら、大変なことになってたよ!」

こうして、金太郎と動物たちは、ブドウの山までやってきました。

しかし、夢中でブドウを食べている間に、いつも間にか乱暴者のくまがいるところまで来てしまいました。

くま  :「ガオーーー!俺の山に何しに来た!」

うさぎ :「ギャーーー!食べられちゃうよ!」

しか  :「あのくまは、最近僕たちの山にも来て、いたずらしているんだ。危ないくまだよ。」

さる  :「もう、逃げよう!金太郎!」

でも、金太郎は逃げません。

金太郎 :「やいやい、くま君!僕たちの山で悪さするなんて許さないぞ!僕とすもうで勝負しろ!」

くま  :「この俺様とすもうで勝負だって?いいぞ!やってやる!」

動物たちは、心配そうに金太郎を見守りました。

はっけよーい、のこった、のこった!

ドンドンドン!

金太郎 :「ええい!!」

金太郎は自分より大きいくまを持ち上げると、力いっぱい投げ飛ばしました。

くま  :「いや~まいったまいった!許してくれ~!」

金太郎はそっとくまに手を出して、転んでいたくまを起こしてあげました。

金太郎 :「くまくん、これからはいたずらなんかしないで、僕たちと遊ぼうよ!」

くま  :「え!友達になってくれるの!?」

金太郎 :「もちろんさ!」

こうして、金太郎は仲間になったくまを連れてお母さんの待つ山へ帰っていきました。

そして、何年もあとで、大人になった金太郎は町へ出て、坂田金時(さかたのきんとき)という立派なお侍さんになったそうです。

 

 

今回のお話は、いかがでしたか。

強い英雄のお話でしたね。金太郎は強いだけでなく、とても優しい性格なので、友達もたくさんいました。まさに理想の子供像ですね。

このブログでは、いろいろな国の昔話を紹介しているのですが、最近は日本昔話が人気なような気がして、日本のお話をたくさん紹介しています!

今回の「金太郎」にも「すもう」という言葉が出てきたように、日本昔話には日本の文化がたくさん出てくるので、皆さんにも楽しみながら、日本の文化や日本語を学んでいただけたらうれしいです。

また、是非私たちのブログに遊びに来てくださいね!