グリム童話を読んでみませんか?リーディングで、日本語力をアップさせましょう!

2023/02/28 ブログ

皆さん、こんにちは。

2023年もあっという間に2月が終わり、3月がやってきますね。

今年も桜が咲くのが楽しみですね!

外では、春の風が吹き始めましたが、それと同時に、私は花粉症に悩まされています…。

たくさんの花粉対策グッズで、この春も乗り切ります!!

 

さて、今回はグリム童話を日本語で読んでみましょう。

ちょっと怖くて、不思議なお話です。

それでは、今日もお話の世界へいってらっしゃい!

 

「ヘンゼルとグレーテル」

昔々、あるところにヘンゼルとグレーテルという二人の兄妹が住んでいました。

二人のお父さんは木こりで、継母と4人で暮らしていました。

家はとても貧しく、今日食べるものさえありませんでした。

ある夜、ヘンゼルとグレーテルが寝た後、お父さんと継母が話していました。

「ねえ、あなた、もう食べ物がないのよ。どうするの?」

「うーん。困ったな。」

「明日、あの兄妹を森に捨ててきましょうよ。」

「そんな…!子供を森に置いていくなんて!」

「このままだと、家族全員が死んでしまうわ!」

「うーん、確かにそうだな。仕方ないか…」

その話をヘンゼルとグレーテルは、こっそり聞いていました。

「お兄ちゃん…どうしよう。私たち捨てられちゃう…!」

「大丈夫。いい考えがあるよ。」

次の日、お父さんと継母は森に木を切りに行こうと兄妹を森の中に連れて行きました。

ヘンゼルは両親に見つからないように、石を道に落としながら歩きました。

森の奥へ来ると、継母が言いました。

「私たちは、あっちで木を切ってくるから、あなたたちはここで遊んでいなさい。」

「はい、お母さん。」

ヘンゼルとグレーテルは、言われた通り、その場所で遊んで両親を待っていました。

しかし、夜になっても両親は戻ってきませんでした。

「やっぱり私たち捨てられちゃったのね。もう暗いけど、どうやって帰るの?」

「大丈夫だよ。ほら、見てごらん。」

来た道を見てみると、何かがキラキラと光っていました。

ヘンゼルが来るときに、落としていた石は、暗いところで光る石だったのです。

「お兄ちゃんすごい!」

兄妹は、石をたどって家へ帰りました。

帰ってきたヘンゼルとグレーテルを見て、お父さんは喜びました。

そして、もう子供を捨てたりしないと心に決めました。

ですが、継母は二人の兄妹が邪魔です。

しばらくたったある日、継母はまたヘンゼルとグレーテルを森に捨てに行くことにしました。

でも、今度は光る石がなくなってしまったので、ヘンゼルはパンを小さくちぎって道に落としていきました。

夜になり、二人はやはり継母においていかれてしまいました。

ヘンゼルはパンをたどって帰ろうとしましたが、パンは森の鳥たちに食べられてしまっていました。

「帰れなくなっちゃった!私たち森から出られないわ!」

グレーテルは泣き始めました。

「もしかしたら、どこかに森の出口があるかもしれない。とにかく進んでみよう。」

ヘンゼルとグレーテルは、森の中を歩きました。

すると、一軒のお家を見つけました。

「見て!家があるよ!食べ物を分けてもらえるかもしれない!」

二人が、家の近くまで来ると、

「わあ!見て!この家、全部お菓子でできてる!」

「本当だ!屋根も、ドアも全部お菓子だ!」

お腹が空いていた二人は、お菓子でできた家を食べ始めました。

すると、家の中からおばあさんが出てきました。

「おや?どなたかね?」

「あ!すみません。おばあさん。私たちとてもお腹が空いていて…」

「あら、そうなの。かわいそうに…。さあ、家へ入って、ご飯を食べましょう。」

「いいんですか!ありがとうございます。」

ヘンゼルとグレーテルは、おばあさんの家でたくさんのごちそうを食べました。

でも、このおばあさんは本当は悪い魔女だったのです。

魔女は、ヘンゼルとグレーテルを薬で眠らせると、ヘンゼルだけ小さい部屋に入れて、鍵をかけてしまいました。

そして、次の日、グレーテルは起きて、ヘンゼルが閉じ込められていることを知りました。

「そんな…!どうして!おばあさん!」

「ヘンゼルは、もっと太らせてから、私が食べることにするよ。」

「ひどい!!」

グレーテルはまた泣いてしまいました。

「いいかい。お前は、お兄さんを太らせるために料理を作るんだよ。」

魔女に命令されて、グレーテルは泣きながら料理を作りました。

それから毎日、グレーテルは食事を作ったり、洗濯や掃除などをさせられました。

目の悪い魔女は、ヘンゼルの部屋の前に行くと、小さい窓からヘンゼルの指を触って、太ったかどうか確かめました。

太ったら、食べられてしまうと思ったヘンゼルは、魔女が来ると毎回、チキンの骨を窓から出して魔女に触らせました。

何日か経って、とうとう魔女は怒りました。

「まだ、太らないのかい!!もういい、食べてやる!」

そういって、大きな鍋にお湯を沸かし始めました。

グレーテルは、このままではお兄ちゃんが食べられてしまうと思い、魔女が鍋の前でお湯の温度を確かめている時に、魔女の背中をドン!と押して、鍋の中に落としました。

グレーテルは、ヘンゼルを助け、魔女の家にあったたくさんの宝物を持って家へ帰りました。

いじわるな継母は、もう家を出て行ってしまっていたので、お父さんと3人でいつまでも仲良く暮らしました。

 

 

お話は、いかがでしたか。

とても仲の良い兄妹の物語でしたね。

難しい言葉、初めて見た言葉はありましたか?

もし、あれば意味や使い方を少しチェックして、ボキャブラリーを増やしましょう!

 

もう少し簡単なグリム童話を読んでみたい!という方は、こちらのblogを読んでみてください!

初級「赤ずきんちゃん」のお話↓

https://nihongojikan.jp/blog/20230131-4045/

 

このblogでは、日本語の学習に役立つリーディングや情報をアップしていますので、また気軽に遊びに来てくださいね!