JLPTN2レベルの文字・語彙問題を解いてみましょう!

みなさん、こんにちは。
JLPT試験に挑戦してみましょう。
今回は文字・語彙の練習で、前回ご紹介した「12の月のおくりもの」から出題します。全文だと長くなってしまうので、今回は省略したものを書いています。ストーリーを全部見たいという方は、前回のブログに載せていますので、そちらをご覧ください。
今回は、N2レベルの語彙を問題に出しています。レベルチェックや練習にお役立てください。
「12の月のおくりもの」
(前略)
ある寒い冬の日、ホレーナが言いました。
「ねえ、マルーシカ。森へ行ってすみれの花を摘んできてちょうだい。」
「えっ、今は冬よ。すみれなんてどこにも咲いていないわ。」
すると、継母も一緒になって言いました。
「いいからさっさとお行き。すみれの花を見つけるまで帰ってきちゃだめよ。」
継母とホレーナは、マルーシカを外へと追い出し、家のドアに鍵をかけてしまいました。
外はひどい(1)吹雪 で、マルーシカは(2)凍え ながら森の中へ歩いていきました。
「こんなに雪が積もっているのに、すみれなんて咲いているはずがない…。」
マルーシカはしばらく雪の中を歩いていましたが、そのうち寒さで手足が(3)ふるえ 、倒れそうになりました。
すると、近くでちらっと赤い(4)ほのお が見えました。
「あれは何かしら…。」
マルーシカが近づいてみると、12人の男の人が焚火を囲んで座っていました。
ふらふらになっているマルーシカをみて、男の人たちも驚きました。
「おやおや、お嬢さん、どうしてこんなところへ…。」
マルーシカは、継母とホレーナに追い出されてすみれの花を探しに来たことを話しました。
すると、一人の杖を持ったお爺さんが言いました。
「そうかそうか。実は私たちは1月から12月までの月の妖精なのだ。私は12月の妖精だから、今ここに座っているのだが、少しの間3月の妖精に代わってもらおう。」
そういって、12月の妖精は3月の妖精に杖を渡しました。
3月の妖精は、杖を受け取ると、大きく杖を振りました。
(5)たちまち オレンジ色の炎が舞い上がって、辺りの雪を溶かし、春の景色になりました。
地面には緑の草が生え、暖かい風が吹いてきました。
「わあ、すみれが咲いてる!これ、取ってもいいの?」
「ああ、すみれは3月に咲くからな。早く摘んで、家へ帰りなさい。」
マルーシカは、何度も(6)お礼を言いながら 、すみれの花を抱えて家へ帰りました。
家へ着くと、継母とホレーナは腰を抜かすほど驚きました。
ホレーナはお礼も言わずに、すみれの花を奪い取ると、自分の部屋に飾りました。
(後略)
問題1 (1)と(2)の言葉はひらがなでどう書きますか。
(1)吹雪
①ふくゆき ②ふゆき ③ふくぶき ④ふぶき
(2)凍えながら
①こおえながら ②こごえながら ③とうえながら ④かかえながら
問題2 (3)と(4)の言葉は漢字でどう書きますか。
(3)ふるえ
①震え ②動るえ ③露え ④振るえ
(4)ほのお
①炎 ②火 ③焼 ④灯
問題3(5)と(6)と同じ意味の文はどれですか。
(5)たちまちオレンジ色の炎が舞い上がって、
①しばらくして ②すぐに ③ゆっくりと ④はっきりと
(6)マルーシカは、何度もお礼を言いながら、すみれの花を抱えて家へ帰りました。
①「すみません」と言いながら ②「ごめんなさい」といいながら ③「ありがとう」と言いながら ④「うれしい」と言いながら
解答
問題1(1)④ふぶき
吹雪とは、雪が強い風に吹かれて激しく飛びながら降ることです。
「雪」という漢字は、基本は「ゆき」「せつ」と読みます。
ex)「粉雪(こなゆき)」「豪雪(ごうせつ)」など
「吹雪」は特別な読み方なので、この機会に覚えてしまいましょう。
(2)②こごえながら
「凍える」とは、寒すぎて体ががくがくと震えたり、体の感覚がなくなることを言います。
「凍」は、「こご(える)」「こお(る)」「とう」などの読み方があります。
ex)寒くて凍えそうだ。
1月は池が凍っている。
お肉を冷凍庫にしまう。など
問題2(3)①震え
この漢字は「ふる(える)」「しん」と読みます。
地震(じしん)も地面が震えるからこの漢字を使っているんですね。
(4)①炎
「炎」は「ほのお」「ほむら」「えん」と読みます。
燃え上がる火のことです。激しく燃え上がる様子から、最近は芸能人のSNSにたくさんの批判が殺到することを「SNSが炎上した」なんて言ったりしますね。
問題3(5)②すぐに
「たちまち」は、「すぐに」「早速」といった意味があります。
書き言葉としてよく使われるので、みなさんも作文を書く時などに使ってみてください。
(6)③「ありがとう」と言いながら
「お礼」はN3の語彙ですが、覚えていましたか。「お礼を言う」は感謝の気持ちを伝えるということですね。反対に、「お詫びをする」はごめんなさいと謝ることです。
いかがでしたか。
本文は難しくないけれど、問題を解いてみるとこの漢字何だっけ…?と自分のわからないところに気付くこともありますよね。
皆さんが楽しく日本語を学べるように、今後も物語や問題をシェアしていきますので、また是非読みに来てください!
それではまた!