日本語で童話を読んでみましょう!「赤ずきんちゃん」というお話をご紹介します!

2022/11/08 ブログ

みなさん、こんにちは。

今日の東京は太陽がぽかぽかととても気持ちの良い天気です。花粉も少し飛んでいるので、私はついうとうとお昼寝をしたくなってしまいます…。

さて、みなさん最近の日本語学習は順調ですか?テキストでしっかり単語や文法を学習するのはもちろん大切ですが、その学習した日本語が日常生活のどこでどのように使われているのかを実際に見てみることもとても重要だと思います。普段から、日本の音楽やアニメ、小説などから生きた日本語に触れていくと、日本語の学習もスピードアップできます!日本の文化を楽しみながら一緒に学習していきましょう!

 

今日は、「赤ずきんちゃん」というお話をご紹介します。登場人物も少なく、難しくないお話なので、是非主人公の気持ちになりながら、場面をイメージしながら読んでみてください。

 

 

「赤ずきんちゃん」

あるところに、赤いずきんがよく似合う女の子がいました。

女の子はおばあさんが作ってくれたこの赤いずきんがとても好きで、いつもかぶっていたので、みんなは赤ずきんちゃんと呼んでいました。

ある日、お母さんが言いました。

「おばあさんが病気になってしまったみたいなの。ケーキとワインを持ってお見舞いに行ってきてちょうだい。」

「はーい!」

「いい?途中で寄り道しちゃだめよ。森には悪いオオカミがいるから、気を付けて行ってくるのよ。」

「わかった!」

赤ずきんちゃんは、元気に返事をするとケーキとワインをバスケットに入れて、森の中のおばあさんの家へと歩き出しました。

赤ずきんちゃんが歩いていると、いつの間にかオオカミが後ろから近づいてきました。

「赤ずきんちゃん、どこへ行くんだい?」

「森のおばあさんの家へお見舞いに行くの。」

「それなら、あそこにお花畑があるから、そこで花を摘んでいくといいよ。きれいな花を持っていったらおばあさんもきっと喜ぶよ。」

「そうね。お母さんに寄り道はだめって言われたけれど、少しなら大丈夫。おばあさんに花束を持って行ってあげよっと。」

「そうだよ。それで、おばあさんの家はどこにあるんだい?」

「この道をずっと行くと大きな木があるの。その木の下よ。」

オオカミは心の中でニヤリと笑いました。赤ずきんちゃんを食べてしまおうと思ったけれど、先におばあさんから食べてしまおうと思ったのです。

そして、オオカミはおばあさんの家へ向かって走り出しました。

赤ずきんちゃんは、もうお花を摘むのに夢中でオオカミがいなくなったことにも気が付きませんでした。

オオカミは、おばあさんの家にやってくると赤ずきんちゃんの声を真似して言いました。

「おばあさん、赤ずきんよ。ケーキとワインを持ってきたから開けてちょうだい。」

すると、おばあさんはベッドから起き上がって言いました。

「おや、赤ずきんかい?ずいぶん早かったねぇ。鍵は開いているから入っておいで。」

「しめた!!」

オオカミは、ベッドのそばに行くとぺろりとおばあさんを一飲みにしてしまいました。

そして、おばあさんの服を着て、ベッドにもぐりこみました。

その後、赤ずきんちゃんは花束を持っておばあさんの家にやってきました。

「おばあさん、赤ずきんよ。」

すると、オオカミはおばあさんの声を真似して言いました。

「おや、赤ずきんかい?よく来たね。入っておいで。」

赤ずきんちゃんは、ベッドのそばに近づいていきました。

「まあ、おばあさんの目、どうしてそんなに大きいの?」

「それは、お前の顔がよく見えるようにさ。」

「じゃあ、どうして耳もそんなに大きいの?」

「それは、お前の声をよく聞くためだよ。」

「じゃあ、口はどうしてそんなに大きいの?」

「それは、お前を食べるためさ!」

オオカミは、赤ずきんちゃんをペロリと食べてしまいました。

そして、お腹がいっぱいになったオオカミはそのままグーグーと眠ってしまいました。

そこへ、猟師のおじさんがやってきておばあさんの家で寝ているオオカミを見つけました。

「あっ。こいつは悪いオオカミだ。おばあさんを飲み込んだな!」

おじさんは、急いでオオカミのお腹をナイフで切りました。

すると、中から赤ずきんちゃんとおばあさんが出てきました。

そして、猟師のおじさんはオオカミのお腹に石を詰め込み、ちくちくと縫ってしまいました。

しばらくして、オオカミは目を覚まし、のどが渇いたので川へ水を飲みに行きました。

ところが、川に顔を近づけたとたん、お腹の石が重くてぶくぶくと川へ沈んでしまいました。

それから、おばあさんは赤ずきんちゃんがくれたケーキとワインで元気になりました。

 

 

いかがでしたか。

この「赤ずきんちゃん」というお話は、私が子供の頃、母によく読んでもらっていたお話で、今でも本を見ないで全部ストーリーを言うことができます。みなさんにも、何度も聞いた懐かしいお話や歌はありますか。童話や童謡を大人になってから久しぶりに聞くと、こんか感じだったかな?これはどういう意味だ?と不思議に思うこともありますよね。ですが、子供の時の自分は、そのストーリーをしっかりイメージできていた気がします。そう思うと子供にしか見えていない世界があるようでとても面白いなと思います。

このブログでは、日本語学習に役立つ問題や情報を発信していますので、またお気軽に遊びにきてくださいね!