「干支」は知っていますか?今回は干支に関するお話を紹介しますよ。
オンライン日本語レッスンをお探しですか?こはる日本語事務所ならプロの教師による本格的なレッスンでJLPT試験対策やビジネス日本語トレーニングはもちろん、日常会話や発音矯正も皆さまに合った授業を受講できますよ。是非一度お試しくださいね。
さて、だんだんと寒くなってきましたが、皆さんはいかがお過ごしですか。
体の芯から冷えるような寒さなので、まだ10月ですが私はもう冬用の毛布を出して寝ています。暖かい飲み物も必須ですよね。
それでは、今日も寒さに負けないよう元気に日本語を学習しましょう。
今日は「十二支のはじまり」というお話をご紹介します。
「十二支のはじまり」
ある時、神様は山のふもとにこんな立札を立てました。
「森の動物たちよ、元日の朝、山のてっぺんの私の家まで来なさい。12番目までにやってきた動物を一年ずつ交代で、その年の動物の王様にしよう。元日の朝、早いもの順だ。よく覚えておくように。」
それを見て、動物たちは大騒ぎ。お正月が来るのがすっかり待ち遠しくなりました。
ですが、猫だけはいつ山のてっぺんに行けばいいのか忘れてしまいました。
そこで猫は、ねずみのところへ行ってこう聞きました。
「ねずみさん、神様の家に行くのはいつだっけ?」
「ああ、猫さん。それは1月2日だよ。」
ねずみはわざと嘘をつき、猫は騙されてしまいました。
そして、大晦日がやってきました。
太陽が沈んだ頃、牛はのっそりと立ち上がりました。
「私は、歩くのが遅いから、今から出発しないと間に合わない。」
そう言って、牛はゆっくりと山のてっぺんを目指して歩き始めました。
それを見たねずみは、ぴょんと牛の背中に飛び乗り、山に着くまで牛の背中で寝ることにしました。
夜明けになると、ほかの動物たちも準備をし始めました。
「わたしの速さには、誰もかなわないわよ!」
うさぎは、ぴょんぴょんと勢いよく駆けていきました。
しかし、その後ろから、虎が
「俺様が一番だー!!」
と、猛スピードで追いかけてきたので、うさぎは驚いて少し出遅れてしまいました。
龍も張り切って、
「わたしは雲の上から、行くからきっと一番に着くわ!」
と山へ向かって空を飛び始めました。
それを見て、自分も負けていられないと蛇もニョロニョロと地面を這って進んでいきました。
馬や羊も我こそが一番だと走り出しました。
犬と猿は、最初は一緒に走っていましたが、途中でどっちが一番になるかで喧嘩になりました。
たまたまそこにニワトリが通りかかり、
「おいおい、二人ともやめなさい。」
と、犬と猿の間に入って3匹で一緒に山へ向かいました。
さあ、誰が一番になったでしょう。
神様のところへ一番にやってきたのは、前の日から準備していた牛でした。
しかし、牛が神様の家の門のところまで来たとき、背中に乗っていたねずみが目を覚まし、ぴょんと飛び降りて一番にゴールしてしまいました。
その後に、虎、うさぎ、龍、蛇、馬、羊、猿、ニワトリ、犬とやってきました。
神様が門を閉めようとしたとき、12番目の猪が目が回るほどの猛ダッシュで滑り込みました。
「おお、みんな。よく来たよく来た。」
神様は満足そうに言いました。こうして、その年の動物の王様が決まったのです。
次の日、猫が山のてっぺんにやってきて、トントンと神様の家の門を叩きました。
すると神様は、
「なんだい今頃。もうとっくに動物の王は決まってしまったよ。」
「なんですって!!」
猫は、ねずみに騙されていたことに気が付きましたが、もう遅いのです。
それから猫はねずみを見ると追いかけるようになったということです。
いかがでしたか。
12の動物たちをその年の代表にするという干支の文化は、古代中国から伝わってきたもので、日本や韓国、ベトナムにもあるようですね。皆さんの国にも干支はありますか。
また、中国の干支の最後は豚ですが、日本だと猪なので、国によって動物の種類が違うのも面白いですね。
私は、辰年生まれなので龍のモチーフを見るとなんだかパワーをもらえる感じがします。
この「十二支のはじまり」というお話は、動物たちが競争するというところも面白いですが、猫がねずみに騙されて、動物の王様になれなかったという部分が私は好きです。猫がねずみを見ると追いかけるようになった理由はそれだったのか!と少し納得してしまいますよね。
今日は、「十二支のはじまり」という物語をご紹介しました。
新しく知った言葉や表現はありましたか?皆さまの学びになっていれば嬉しいです。
こはる日本語事務所のレッスンでは、あっと驚くような日本語の発見とレベルアップしたご自分を感じることができますので、是非一度お試しください!
また、こはる日本語事務所は年中無休で毎日レッスンのご予約を受け付けております。初回は30分の無料体験レッスンをご用意しておりますので、お気軽にお申込みくださいませ。
私たちは皆さまの日本語学習をお手伝いできることを楽しみにしています。
皆さまからのご連絡をお待ちしております。