日本語でアンデルセン童話を読んでみませんか。楽しい物語の旅へ出発しましょう!
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今週は、台風の影響で外出もできない日が続いていますね。こんな時は自宅で楽しく日本語の学習をしましょう!今回は、「空飛ぶトランク」というお話をご紹介します。
「空飛ぶトランク」
むかし、あるところにとても貧乏な男がいました。
お金持ちだった父親が、たくさんの財産を残してくれましたが、怠け者の男はそれを全て使い果たしてしまいました。
着るものや食べるものもなくなり、友達もみんないなくなってしまいました。
ですが、一人だけ男のことをかわいそうに思った友人が、荷物でも入れなよと古いトランクをくれました。
男はとても喜びましたが、トランクに入れるものがありません。そこで、自分がトランクに入ってみました。
鍵のところを押すと、突然トランクが宙に浮きあがりました。それは、不思議な魔法のトランクだったのです。
男はどんどん飛んで、とうとう遠い国までやってきました。
森の中にトランクを置くと、町まで歩きました。町の真ん中には、大きな塔が建っています。
男は、町の人々に聞いてみました。
「すみません。あの大きな塔には、誰が住んでいるのですか。」
「お姫様が住んでいます。でも、あんなに高いところですから、この町の人は誰もその姿を目にしたことがありません。」
「僕ならできるぞ。」
男は、すぐに空飛ぶトランクに乗って、お姫様のところへ飛んでいきました。
驚くお姫様に、男は言いました。
「私は、空からやってきた神様なのです。」
「そうね。そうでなければ、こんな高いところに来ることはできないわ。」
お姫様はとても喜びました。そして、男はお姫様に楽しいお話をたくさん聞かせました。
お話が終わるころには、お姫様はすっかり男のことを気に入っていました。
男もお姫様のことが好きになり、
「僕と結婚してください。」
と言いました。お姫様は、
「いいわ。次の土曜日また、お城に来てくださいな。お父様とお母様にも、楽しいお話を聞かせてあげて。」
と答えました。
次の土曜日、男はお姫様のところへ行くと、今度は王様とお妃様に話を聞かせました。
王様もお妃様も男の話を面白がって聞きました。
「いやあ、面白い。」
「本当に、お腹の底から笑いましたよ。」
二人も男のことをとても気に入り、すぐにお姫様との結婚を認めてくれました。
「それでは、すぐにお前たちの結婚式の準備を始めよう。」
男は森へ帰る途中、たくさんの花火を買いました。
そして、その花火を町の上で打ち上げ、町の人々を驚かせました。
町の人々は口々に言いました。
「あの男は本当に神様だったのか!」
「お姫様もきっと幸せになるだろうな。」
男は、満足そうな様子でした。
しかし、不運なことに残っていた花火に火がついてトランクが燃えてしまったのです。
「なんということだ。これじゃあ、僕はもう空を飛べない。お姫様のところに行くことができなくなった。」
男は泣いて悔しがりましたが、もう遅いのです。
結婚式の日になっても男は、お姫様のところには行けませんでした。
かわいそうなお姫様は、いつまでも男のことを待ち続けたそうです。
いかがでしたか?
このお話は、アンデルセン童話です。貧乏な男が、魔法のトランクでお姫様のところへ行き、お姫様と結婚の約束をするというかなり急な展開ですが、このお話には悪役が出てこないので、私は面白いと思います。
また、空を飛べる不思議なトランクが出てきましたが、皆さんも空を飛んでみたい!と思ったことはありますか。子供の頃、誰もが一度はそんな夢を見ますよね。
このような、空を飛べる、透明な体になる、瞬間移動ができるなどの不思議な力を超能力と言ったりします。皆さんは、どんな超能力が欲しいですか。是非、教えてほしいです。私は、ペットを飼っているので、動物と話ができる力が欲しいな…と思っています。
今回は「空飛ぶトランク」というお話とそれに関係する日本語をご紹介しました。新しく学習できた言葉はありましたか。物語はお楽しみいただけていたらうれしいです。
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