中秋節の月は見ましたか?読書の秋、まずは有名なイソップ物語を読んでみましょう。

オンライン日本語レッスンをお探しですか?こはる日本語事務所ならプロの教師による本格的なレッスンでJLPT試験対策やビジネス日本語トレーニングはもちろん、日常会話や発音矯正も皆さまに合った授業を受講できますよ。是非一度お試しくださいね。
さあ、今年も中秋節が過ぎ、すっかり秋らしくなってきましたね。東京からは、とてもきれいな月が見えましたが、皆さんの地域でも見ることができたでしょうか。
日本では、中秋節の満月の中でうさぎが餅をついているという伝説があります。そこで、今回はうさぎに関係した「うさぎとかめ」という物語をご紹介します。皆さまの学習のお役に立てれば嬉しいです。
「うさぎとかめ」
うさぎとかめは、友達でした。
でも、うさぎはのんびり屋のかめを少し馬鹿にしていたのです。
ある日、かめはいつものようにのんびり散歩していました。
そこにうさぎがやってきて、笑いながら言いました。
「かめくんは、本当にのろまだなあ。それじゃあ、散歩しているうちに日が暮れてしまうんじゃないかい?」
すると、かめは言いました。
「うさぎさんは、確かに足が速いけれど、僕だって本当は君に負けないくらい速いんだよ。」
「へえ、驚いた。それなら僕とかけっこして勝負しよう。そうすれば、どちらが速いかわかるから。」
「いいよ。じゃあ、明日の朝、野原まで来ておくれよ。」
かめはそう言うと、またゆっくり歩いていきました。
さて、次の日うさぎが野原に行くと、かめはもう走る準備をしていました。
「やあ、かめくん。ずいぶん張り切っているね。でも、どちらが勝つか競争しなくてもわかるけれどね。まあ、いいさ。どこまで走るんだ?」
「向こうの丘のてっぺんまでにしよう。」
「ああ、いいよ。」
うさぎは、かめの横に並びました。
「よーい、どん。」
かめの合図で、うさぎはぴょんぴょんと勢いよく駆け出しました。
かめはいつものように、のんびり進んでいきます。
そして、あっという間にうさぎの背中は見えなくなりました。
うさぎは丘のふもとまで来たとき、振り返ってみました。
「ふん、こんなものさ。あんなにのろまなかめが、この僕に勝てるわけがない。」
それから、そばにあった藪の中で寝転がりました。
「ふぁ~。今日は朝が早かったから、眠くなってきたなぁ。ここで、一休みするとしよう。かめが来たらまた走ればいいんだから。」
うさぎは、すぐにいびきをかいて寝てしまいました。
かめは、休まずに走っていました。
少しずつ、丘を目指して走ります。
どれくらい時間が経ったでしょうか、うさぎが目を覚ましました。
うさぎは慌てて振り返ってみましたが、かめの姿はありません。
「かめくんは、まだのろのろ進んでいるんだろう。僕もそろそろ進むとするか。」
うさぎは、丘を上りはじめました。
そして、丘のてっぺんに着くと、腰が抜けるほど驚きました。
そこには、かめが待っていたのです。
「やあ、うさぎさん。ずいぶん遅かったですね。」
そして、かめは笑って言いました。
「ほらね、僕の方が速かったでしょう?」
うさぎは、何も言い返すことができませんでした。
いかがでしたか。
人を見下してばかりいると、コツコツ頑張っている人にすぐに抜かされてしまうというお話でした。
では、皆さんは実際のうさぎとかめの走る速さを知っていますか。
うさぎの走る速さは、種類にもよりますが大体時速70キロメートルと言われています。これは、世界最速の鳥であるダチョウと同じくらいです。猟犬は時速65キロメートルで走ると言われているので、うさぎは猟犬に追いかけられてもなかなか捕まらないということですね。
一方、かめの足の速さは、時速300メートルくらいです。100メートル走るのに約20分かかります。普通にうさぎとかめが勝負したら、かめが勝つことはまずないでしょう。ですが、コツコツ地道に走り続けることで、圧倒的に自分より足の速いうさぎに勝つことができたかめはすごいですね。しかも、勝負の前から、僕の方が速いと言っていたので、うさぎのこの性格を見透かしていたのでしょうかね。
また、陸のかめは先ほど紹介したようにとても足が遅いですが、海にいるウミガメは危険を感じると時速20キロメートルの速さで泳ぐことができます。陸と海のかめでこんなにも違いがあるなんて面白いですね。
今日は、「うさぎとかめ」という物語をご紹介しました。
新しく知った言葉や表現はありましたか?皆さまの学びになっていれば嬉しいです。
こはる日本語事務所のレッスンでは、あっと驚くような日本語の発見とレベルアップしたご自分を感じることができますので、是非一度お試しください!
また、こはる日本語事務所は年中無休で毎日レッスンのご予約を受け付けております。初回は30分の無料体験レッスンをご用意しておりますので、お気軽にお申込みくださいませ。
私たちは皆さまの日本語学習をお手伝いできることを楽しみにしています。
教師一同、皆さまからのお問い合わせをお待ちしております。