外では蝉が元気に鳴いている季節ですね。今回は虫に関するかわいらしいお話をご用意いたしました!

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さて、皆さまお盆休みの方も多いと思いますが、日本語学習は頑張っていますか?普段たくさん日本語を学習されている方は、少し息抜きをして本や音楽、アニメから日本語を吸収してみるのも良いですね!
今回も皆さまの学習のお役に立てるよう、ひとつの物語をご紹介しようと思います。楽しんでいただけると嬉しいです。ご紹介するのは、「ムカデのおつかい」です。
読む前に考えてみましょう。
以前、このブログで鳥や動物の種類についていくつかご紹介しましたが、今回は虫の名前です。皆さまはいくつ虫の名前を知っていますか?このお話には普段あまり聞かない虫も登場するので、どんな虫なのか想像しながら読んでみてください。
「ムカデのおつかい」
ある時、虫たちが集まって自慢話をしていたよ。
「この中で一番いい声で歌うのは、リーンリーン、ぼくだね。」
スズムシが言うと、マツムシも負けてはいない。
「あら、それはわたしよ。チンチロリン。」
「いや、おれだ!ガチャガチャガチャ…。」
クツワムシまで歌いだした。
すると、
「ねえ、見て見て!歌なんかよりこの羽を見て!わたし、誰よりもきれいでしょ?」
アゲハ蝶が、大きな羽を広げて言った。
バッタやコオロギ、アリに蜂、ダンゴムシまでわいわいがやがや…。
その時、一匹のアオムシがおなかを押さえてうなり始めた。
「あいたたた…、おなかが痛いよう。今にもはちきれそうだ。」
「大丈夫かい?」
みんなは、アオムシの周りに集まって心配そうにのぞき込んだ。
「すぐにお医者さんを呼ばないと!」
「誰に行ってもらおうかな?」
「ムカデがいい。足がたくさんあるから、一番速く走れるだろう。」
「ムカデくん、行ってきてくれるかい?」
みんなはムカデに頼んだ。
「わかった。お医者さんを呼んでくる!」
ムカデは大急ぎでわらじを履き始めた。
「しっかりしろ!」
みんなは、アオムシを励ました。
「そろそろお医者さんが来る頃だ。」
「おかしいなあ?」
見ると、ムカデがさっきのところで、わらじの紐をいじっていた。
「やあ、おかえり。ごくろうさん。」
「それでお医者はどこだ?」
すると、ムカデは汗をぽたぽた垂らしながら、みんなに言った。
「帰ってきたんじゃないよ。わらじを履いているところだよ。こんなに足があるんだもの。わらじはまだ半分しか履いていないだよう。」
「げげっ!」
虫たちは、みんなあきれてひっくりかえったとさ。
いかがでしたか。
これは落語でも語られている笑い話です。話の中に出てきた虫たちの特徴や、虫たちの会話は想像できましたか?ムカデもわらじを履いて出かけなければならないという設定が人間みたいで面白いですよね。
それでは、ここからは今日の主役のムカデがどんな虫なのかご紹介します。
ムカデは、世界に約3000種類ほどいると言われているので、見たことがある方も多いと思います。漢字で書くと「百足」で、文字通り足がたくさんある虫です。
「百」という漢字が使われていますが、本当の数は種類によって違い、12対(左右で合計24本)から、107対(左右で合計340本)のものまでいるそうです。わたしは虫が苦手なので、107対の足を持ったムカデを想像するとゾワゾワします。
ムカデには羽はないので、蝶や蜂のように飛んだりしませんが、肉食なので草ではなく、ほかの虫を食べています。わたしたちもムカデに触って刺激すると咬みつかれることがあるのでご注意を。わたしは咬まれたことはありませんがかなり痛くて、咬まれた部分がしびれたり痒くなったりするそうです。刺激しなければ咬まれることはないので、見つけてもそっとしておきましょう。
この時期はちょうど虫が活発に動いているシーズンですね。皆さんは、子供のころ虫に興味はありましたか?わたしの子供のころは夏休みといったら虫取りで、トンボや蝶を追いかけていたという思い出があります。今はすっかり虫嫌いになってしまいましたが、今でもこの時期はセミの声を聴いて夏を感じますし、スズムシが鳴き始めたらもう秋だな…今年もそろそろ終わりかぁ…と思います。虫たちは私たちの生活に密接にかかわっていて、四季の変化を知らせてくれる重要な存在と言えるでしょう。
今日は、「ムカデのおつかい」という物語をご紹介しました。
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