怖い話はお好きですか?今回は暑い夏にぴったりな怪談をご紹介します!
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さて、皆さん、最近は暑い日が続きますが夏バテなどにはなっていませんか?
アイスやスイカを食べたり、クーラーの効いた部屋でのんびりしたり、それぞれ暑さ対策をしながら、夏を楽しんでいることと思います。
今日は私からもひとつ、少し涼しくなるお話をご紹介したいと思います。
ご紹介するお話は「お岩のたたり」です。これは日本ではとても有名な怪談です。
読む前に考えてみましょう。
おばけや、呪い、ポルターガイストなど怖い現象はたくさんありますが、皆さんは何が一番怖いですか。また、皆さんの国にも有名な怖い話がありますか。もしあれば、その話と今日の「お岩のたたり」を比べてストーリーの違いを見つけたり、何が怖いのかを考えてみましょう。
「お岩のたたり」
むかし、江戸の町にお岩という家柄の良い娘がいました。
お岩はかわいらしい娘でしたが、五歳の時に疱瘡(ほうそう)をわずらい、それはみにくい顔になってしまったのです。
父親は年頃になった娘の婿にと、一人の浪人を連れてきました。
浪人は長い貧乏生活に嫌になっていたので、ひどい顔のお岩でも婿(むこ)になってもいいと言ったのです。
婿は父親によく仕え、お岩も大切にしたので上役からも好かれました。
中でも特に婿を気に入って、家へもよく招いてくれる上役がいました。
何度も家に招かれるうちに、婿はその屋敷で働く女中と恋に落ちました。
だけど婿は、お岩と別れたら元の浪人に戻らなければなりません。
女中と結婚できない婿は、みにくい顔のお岩が嫌でたまらなくなり、仕事をさぼったり、家にあまり帰らなくなってしまいました。
困ったお岩は、上役のところへ相談に行きました。
ところが婿と女中の関係を知っていた上役は、婿と女中をくっつけてやろうと思い、お岩にこう言ったのです。
「いったんどこかに身を隠していなさい。婿を改心させた後、きっと迎えにやらせるから」
お岩は上役の言葉を信じて、遠い武家屋敷に女中として出ました。
それを喜んだ婿は、
「お岩は家柄を捨てて、どこかへ出て行きおった」
と、言いふらし、堂々と上役の女中と結婚したのです。
お岩は婿が迎えに来る日を楽しみに待っていましたが、何年たっても婿は迎えに来てくれません。
そんなある日、お岩のいる屋敷へ、以前お岩の家にも出入りしていた、たばこ売りがやって来ました。
たばこ売りはお岩に婿の様子を聞かれて、新しい奥方との事を話しました。
それを聞いたお岩は、みるみる青ざめて、
「うらめしや…よくも私をだましたね!」
と、飛び出していったのです。
そしてそのまま、行方知れずになってしまいました。
それからというもの、婿のまわりに次々と奇怪な事が起こりました。
新しい妻と婿が寝ていると、お岩の幽霊がやって来て、恨めしそうにじっと見つめているのです。
そして生まれた子どもは急に病気になり、そのまま苦しんで死んでしまいました。そしてついには、妻と婿は二人とも狂い死にしたのです。
それ以来、お岩のたたりを恐れた人々は、家の跡にお稲荷さんを建てて、お岩の供養をしました。
それ以来、お岩のたたりはなくなったということです。
いかがでしたか?
少し長いお話でしたね。難しい言葉もあったので、この機会にチェックしてみてください。
「たたり」や「呪い」は、日常ではあまり使わない言葉かもしれませんが昔の怖い話にはよく出てきます。死んでしまった人の魂が、悪い人を懲らしめようとして罰を与えることです。
お岩が言っていた「うらめしや…」という言葉も怪談ではよくあるフレーズです。これは漢字で書くと「恨めしい」で、とても残念だ、許せないというときに使われます。
「お岩のたたり」は昔のうわさ話をもとに書かれた話なので、話す人によって少し内容が違うかもしれませんがそれも面白さの一つでしょう。
また、この話は四谷怪談とも呼ばれていて、歌舞伎や落語でも有名な話です。舞台やドラマ化もされているので、気になった方は調べてみてくださいね。
お岩の供養をしたというお稲荷さんは、現在も東京都に於岩稲荷田宮神社という名前であるそうです。
今回は日本の有名な怪談をご紹介しました。
少しはひんやり涼しくなりましたか?全然怖くなかった!という方はもっと怖い話を是非聞かせてください。日本では毎年8月中に怖い話の番組がいくつか放送されるので、怪談好きの皆さまにはとてもおすすめです。怖い映像とトークで、夜一人でお風呂に入れなくなってしまうかもしれないので、怖がりな方は誰かと一緒に見てくださいね!
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